吉高由里子 女性解放運動家・伊藤野枝役「風よ あらしよ」主演に覚悟「花アン」以来8年ぶりNHKドラマ

[ 2022年1月14日 16:13 ]

NHKの特集ドラマ「風よ あらしよ」に主演し、大正時代の女性解放運動家・伊藤野枝役を演じる吉高由里子
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 女優の吉高由里子(33)がNHKの特集ドラマ「風よ あらしよ」(3月下旬放送予定、BS8K)に主演し、大正時代の女性解放運動家・伊藤野枝役を演じることが14日、発表された。吉高のNHKドラマ出演は、ヒロインを務めた2014年前期の連続テレビ小説「花子とアン」以来、約8年ぶり。同局を通じて「大きな覚悟が必要だと感じました。大正時代、伊藤野枝という1人の女性が危険と恐怖に戦いながら、命懸けで現代に残してくれた叫びを令和に残すのが私の使命だと思って怯えながらも、頑張りますので見届けていただけたら幸いです」とコメント。並々ならぬ意欲を示した。

 原作は昨年、吉川英治文学賞に輝いた村山由佳氏の同名評伝小説。脚本は劇団「東京マハロ」を主宰し、初のテレビドラマ脚本となった16年4月期のTBS「毒島ゆり子のせきらら日記」で向田邦子賞を受賞した矢島弘一氏。自由を守ろうと懸命に生きた1人の女性の“炎”を描く。

 100年前、筆一本の力により結婚制度や社会道徳に真正面から異議を申し立てた伊藤野枝。原作の村山氏は「モニターに映し出された吉高由里子さんのうなじをひと目見るなり、鳥肌が立った。野枝だ、野枝がそこにいる…!圧倒的な存在感と映像の持つ威力に息を呑んだ。史実といえど100年も昔のこと、いささか遠い話かと書く前は思っていた。そうではなかった。野枝や大杉たちが闘い、そして破れた相手は、今なお我々を脅かしている。命を賭してでも『NO!』と声を上げることをやめなかった彼らが、現代を生きる私たちに何を突きつけてくるのか──。ドラマ化を機にもう一度見極め、肚(はら)をくくり直したい」と絶賛した。

 大杉栄役を永山瑛太、平塚らいてう役を松下奈緒、伊藤野枝の最初のパートナー・辻潤役を稲垣吾郎が演じる。

 今年秋にBSプレミアム、BS4K放送予定。

 ▼吉高由里子 台本を見た瞬間、分厚さに驚き、読み終えると、見た目の分厚さの何倍もの重量が心に覆いかぶさってきて、自分の中に取り込んだ情報を紡ぐのに、しばらく動けませんでした。文字の一つ一つの意志がとても強く、この作品を撮影する中でどれだけ揺さぶってくる日々がくるのかと、これは大きな覚悟が必要だと感じました。大正時代、伊藤野枝という1人の女性が危険と恐怖に戦いながら、命懸けで現代に残してくれた叫びを令和に残すのが私の使命だと思って怯えながらも、頑張りますので見届けていただけたら幸いです。

 【あらすじ】今から100年前の大正時代、平塚らいてうは「元始、女性は太陽だった」と宣言を出し、男尊女卑の風潮が色濃い世の中に反旗を翻した。喝采した女性たちは社会に異を唱え始めた。福岡の片田舎で育った伊藤野枝は、貧しい家を支えるための結婚を蹴り、上京。自由を渇望し、あふれんばかりの情熱を武器にらいてうの青鞜社を支え、やがては時代の“若きアイコン”となっていく。第一の夫、ダダイスト・辻潤との別れ、生涯のベターハーフとなる無政府主義者・大杉栄との出会い、波乱万丈の人生をさらに開花させようとした矢先に関東大震災勃発。理不尽な暴力が彼女を襲うこととなる…。

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2022年1月14日のニュース