不運 大河「青天を衝け」最終回は番組最低11・2% フィギュアも重なり 期間平均は好調14・1%

[ 2021年12月27日 09:00 ]

東京・渋谷のNHK社屋
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 俳優の吉沢亮(27)が主演を務めたNHK大河ドラマ「青天を衝け」(日曜後8・00)の最終回(第41話)が26日に15分拡大で放送され、平均世帯視聴率は11・2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことが27日、分かった。フジテレビ「全日本フィギュアスケート選手権2021 男子フリー」(後7・00~9・25)も重なったため、第33話(10月31日)と第39話(12月12日)の11・9%を下回り、番組最低。ただ、全41話の期間平均は14・1%と好調。前作「麒麟がくる」の14・4%を0・3ポイント下回ったものの、大河2作連続の期間平均14%超は2013年「八重の桜」14・6%、14年「軍師官兵衛」15・8%以来、7年ぶりとなった。

 「全日本フィギュア 男子フリー」は14年ソチ、18年平昌五輪連覇の羽生結弦ら北京五輪代表争いに注目が集まり、平均世帯14・4%、瞬間最高27・0%(午後9時21分)と高視聴率。「青天」の同時間帯(後8・00~8・58)横並びも「全日本フィギュア 男子フリー」がトップ。「青天」はテレビ朝日「ポツンと一軒家 3時間スペシャル」に次ぐ3位だった。

 コロナ禍のため前作「麒麟がくる」が約3カ月休止となり、初回(2月14日)は2月にズレ込んだが、20・0%の高視聴率。13年「八重の桜」以来、大河ドラマ8年ぶりとなる“大台”発進となった。

 東京五輪・パラリンピックによる放送休止(7月25日~9月5日に5話分)前の第23話(7月18日)までは13~16%台で推移。第26話(9月12日)から通常放送に戻り、以降は11~14%台で推移した。

 大河ドラマ60作目。大ヒットした15年後期のNHK連続テレビ小説「あさが来た」などを手掛けた大森美香氏が大河脚本に初挑戦したオリジナル作品。主人公は24年度上期に20年ぶりに刷新される新一万円札の顔としても注目され、「日本資本主義の父」と呼ばれる実業家・渋沢栄一(1840―1931)。幕末から明治へ。時代の大渦に翻弄され、挫折を繰り返しながらも、栄一が青天を衝(つ)くかのように高い志を持って未来を切り開く姿を描いた。吉沢は大河初出演にして初主演。タイトルは若き栄一が藍玉を売るため信州に旅した時、険しい内山峡で詠んだ漢詩の一節から採った。

 最終回は「青春はつづく」。老年になっても走り続ける栄一(吉沢)は、ワシントンの軍縮会議に合わせて再び渡米。移民問題など、悪化した日米関係の改善に尽力する。一方、栄一の後を継ぐ決心をした孫の敬三(笠松将)は銀行員となり、経験を積むため渡英。その折、関東大震災が発生。周囲の心配をはねのけ、救援の最前線に立った栄一は、内外の実業家に寄付を呼び掛け、資金を集める。また中国の水害に対しても、自宅からラジオを通じて募金への協力を呼び掛けるが、満州事変が勃発。救援物資は受け取りを拒否されてしまう。それでも栄一はあきらめず、病床から自らの思いを伝え続ける…という展開だった。

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2021年12月27日のニュース