放送27年 NHK「ガッテン!」来年3月で幕 高視聴率も…終了の背景

[ 2021年12月9日 05:30 ]

NHKオンデマンドの「ガッテン!」紹介ページ

 NHKの人気長寿番組「ガッテン!」が来年3月いっぱいで終了することが8日、分かった。前身の「ためしてガッテン」から数えると27年の歴史に幕を下ろすことになる。

 同局関係者は「番組が終了する背景には局内で進んでいる“番組リストラ”がある」と語る。NHKでは2023年までに現在放送中のBS1、BSプレミアムを一本化することが決まっている。「チャンネルが1つ減るため、放送できる番組数も減る。そのため、地上波を含めて従来のタイムテーブルの見直しを進めている」という。

 1995年に「ためしてガッテン」がスタートし、立川志の輔(67)が司会を務めてきた。16年にリニューアルし、現在の番組名「ガッテン!」に。これまで食や健康、住まいなど身近な話題を科学的に分析し、生活に役立つ裏ワザや知識を提供してきた。制作関係者は「27年もの間、ネタが尽きなかったこと自体が奇跡。すぐにでも実践できることに“ガッテン”しながら楽しく見られたのは大きな功績だ」と称える。

 最近でも平均世帯視聴率は10%前後を推移しており、その人気は衰えていなかった。「ただ、番組の性質上、ガッテンは10代、20代の視聴者層は少なかった。それも健康を扱うのだから仕方がないこと」と局関係者。「NHKは視聴者からの受信料で成り立っているだけに、将来的に長く親しんでもらうために若者にも見てもらえる番組を作ることが局内の近年の目標。ガッテンが作り上げたノウハウを生かして幅広い年代向けの新たな番組を生み出すことになる」という。

 平成を代表する看板生活情報番組が令和の新番組へそのバトンを託す。

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2021年12月9日のニュース