歌舞伎音楽竹本三味線演奏家の鶴澤正一郎さん 90歳で死去 2010年旭日双光章

[ 2021年11月22日 11:04 ]

 歌舞伎音楽竹本三味線演奏家の鶴澤正一郎(本名・村上好衛)さんが17日、千葉県の医療機関で老衰のため90歳で死去した。22日に松竹が発表した。通夜・告別式は家族葬にて執り行われた。

 1948年に、文楽三味線方の四代目鶴澤清六に入門。鶴澤清好(せいよし)を名乗る。翌49年5月に東京宝塚劇場の文楽公演「義経千本桜」道行で初舞台。60年まで在籍。75年に歌舞伎竹本に転向し、同5月歌舞伎座「菅原伝授手習鑑」車引で初めて一場を任される。76年、鶴澤政一郎に、84年、鶴澤正一郎に改名した。

 重厚かつ華麗な演奏で活躍するとともに、国立劇場の養成事業講師として多くの後進を育成した。国立劇場特別賞2回受賞している。また、2010年には文化財保護の功労が認められ、旭日双光章を受章した。最後の舞台は10年1月歌舞伎座「京鹿子娘道成寺」だった。

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