だいたひかる 乳がん治療、再発、どん底を経て最後の不妊治療で妊娠「人生初の謙虚な気持ちになりました」

[ 2021年10月29日 14:33 ]

だいたひかる
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 第1子妊娠中のお笑いタレント、だいたひかる(46)が29日放送の日本テレビ「スッキリ」(月~金曜前8・00)にVTR出演。乳がん、不妊治療、妊娠までの思いを語った。

 38歳で不妊治療を開始し、なかなか妊娠ができず、40歳で体外受精に進んだというだいた。受精卵の移植当日に「私は不正出血」したことで、移植は中止となり、受精卵は凍結保存に。それがきっかけに乳がん検診を受けることになったという。

 「ポンって触って、『右しこり』って言われたんですよ。『乳がんの可能性が高いです。家族と来てください』って言われて…『あ、すごいこと言われる』」と回顧。数日、夫と訪れた病院で乳がんと診断されたという。ステージ2の診断で、右胸の全摘手術を受けた。

 リンパ節への転移は手術中に判明したといい、リンパ節も切除したが「抗がん剤治療を勧められて、手術で終わると思っていたのに、その時が一番ショックでしたね。手術がゴールだと思っていたので、地獄に限界ないかなと思いましたよ」。乳がんはステージ2Bで、半年間の抗がん剤治療、長期間に及ぶホルモン療法を行った。当時の思いを「ちょうど40歳でがんが見つかって、ここから抗がん剤やって、ホルモン治療も最低5年、願わくば10年やってほしいと言われる世界なので、次の夢を何か探さないと立ち直れないなと思いました」と明かした。

 ホルモン療法と不妊治療は一緒には行えず、「諦め」の気持ちと「希望」が混在していたという。落ち込む中、夫からは「2人で生きていればいい」と言葉をかけられたといい、「とにかく生きてればいいって言われたので。それだけでいいの?って。『いればいい』って言われたら、とにかく生き延びてみよう」と抗がん剤治療に取り組んだ。

 それでも、3年後に全摘出した右胸の同じ部分に乳がんが再発。「あれだけ治療にしたのにまだ出てくるんだ。冬の暗い海にひとりで放り投げられたみたいな、もうどこに向かって行っていいの?って。そんな状況でしたね」と回顧。再び切除手術を受けた。

 その後、「(乳がんの)治療を中止して卵を迎えにいこう、みたいな。ずっと冷たいところにいたので、1回だけでもあたたかい所に戻してあげたいなっていう、そういう気持ちで決断しました」と、凍結保存していた受精卵を使い、不妊治療を再開させることを決断。「治療をやめると30%から40%、再発のリスクが上がります」と言われたが、「怖いんですけど、ゼロじゃない可能性にかけたくなって。夢を取りました」と思いを吐露。その決断に夫は「正直、怖いなと。でも、妻と一緒にいるとすごく楽しそうで、その強い気持ちとか前を向こうって思いががんをもお治しちゃうんじゃないか、それも弾き飛ばしちゃうんだじゃないか」と思えたという。

 再々発のリスクを考え、体の中に戻すのは受精卵1つだけ。最後の不妊治療として臨んだ。45歳となっていた昨年10月に不妊治療を再開、今年5月に妊娠が判明した。「こんなことってあるんだって。がんとか再発とか全部吹っ飛びました。いろいろな人のおかげで命拾いして、妊娠までできて、人生初の謙虚な気持ちになりました」と笑顔を見せた。

 だいたは2013年5月にアートディレクターの小泉貴之氏と再婚。14年から不妊治療を受けていたが、16年1月に乳がんが見つかり治療を中断した。19年3月には乳がん再発を公表。その後、治療を続けていたが、昨年9月に乳がん治療を中断し、不妊治療を再開することを公表し、今年5月には受精卵の移植で妊娠したことを明かしていた。来年1月30日に第1子出産を予定している。

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2021年10月29日のニュース