寺島実郎氏 菅首相の突然の退陣表明に「信を欠いた政権としてこうなるのも当然」

[ 2021年9月5日 08:41 ]

東京・赤坂のTBS社屋
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 評論家の寺島実郎氏が5日、TBS系「サンデーモーニング」(日曜前8・00)に出演。菅義偉首相(72)が3日に退陣する意向を表明したことに言及した。

 首相は、自民党総裁選(17日告示、29日投開票)に立候補せず、再選を断念する考えを党臨時役員会で示した。新型コロナウイルス感染対策や総裁選前の異例の党役員人事への批判が噴出し、次期衆院選を前に求心力を急速に失い、就任から約1年で幕引きとなる。首相は「首相となって1年、コロナ対策を中心とする課題に全力で取り組んできた。コロナ対策と総裁選の選挙活動には莫大なエネルギーが必要であり、両立できない。コロナ感染防止に専念したいと判断した」と語った。

 寺島氏は「信なくば立たずっていうのは、民主政治の常道ですから、ある意味では、信を欠いた政権としてこうなるのも当然」と指摘。そして「ただ考えておかないといけないことがある。この政権っていうのは安倍継承政権。ですから安倍、菅政権の9年間の終わりだということ」と言い、「この9年間は何だったのかというと、僕は野党も含めて日本の政治のレベルが今問われている瞬間。何が問われているかというと、この間に日本という国は我々が分析していても、経済と外交であらゆる意味で埋没が進んでいる。決して否定的な意味ではなくてね。要するに例えばアベノミクスって言って走り、円安と株高だけは演出している。実力以上に経済を見せているけど、実体経済は…。アベノミクスって600兆円の日本経済をつくるって言ってたんですよ、2020年度に。2020年度終わって536兆円しか実現できなかったんです。11%下回ったんです。コロナのせいじゃないんです。経済にも外交においても本当に日本をいう国を再生しなくてはいけない時のこの問題なんだってことをきちっと国民として認識すべきだと言いたい」と自身の見解を述べた。

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2021年9月5日のニュース