村上春樹氏 菅首相を痛烈批判「見たいものだけ見ているのかもしれない」

[ 2021年8月29日 23:43 ]

村上春樹氏
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 作家の村上春樹氏(72)が29日のラジオ番組で、菅義偉首相(72)が7月に、新型コロナウイルスの感染状況を巡り「トンネルに出口が見え始めている」と発言したことに対し「見たいものだけ見ているのかもしれない」などと批判した。

 村上氏はTOKYO FM系で放送された「村上RADIO」(日曜後7・00)の番組最後の「今日の言葉」のコーナーで菅首相の言葉を取り上げ「今日の言葉は、われらが菅義偉首相のお言葉です。彼は7月のオリンピック開会式直前にIOCの総会で、新型コロナに関して、このように言っています。『新型コロナの感染拡大は、世界で一進一退を繰り返していますが、長いトンネルに出口が見え始めています』」と語り、「あのですね…。もし、出口が本当に見えていたんだとしたら、菅さんはお年の割に、すごく視力がいいんでしょうね。僕はね、菅さんと同い年だけど、出口なんて全然見えてません。この人、聞く耳はあまり持たないみたいだけど、目だけはいいのかもしれない。あるいは見たいものだけ見ているのかもしれない。どちらでしょうね?」と、痛烈な皮肉まじりに菅首相を批判したもの。

 続けて村上氏は「さて、現実には、なかなか出口が見えて来ない状況ですが、僕らは今、ここにあるものを何とか目いっぱい活用して、本当に出口が見えてくるまで、うまく生き延びてやっていくしかありません。音楽でも、猫でも、冷たいビールでも、心のねじくれたコーヒーでも、何でも、あなたの好きなものを、うまく活用して下さい」と語り、感染防止などを呼び掛けていた。

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2021年8月29日のニュース