来秋朝ドラは「舞いあがれ!」パイロット目指すヒロイン 脚本は「心の傷を癒すということ」の桑原亮子氏

[ 2021年8月27日 15:01 ]

来年2022年度後期の連続テレビ小説「舞いあがれ!」の仮ロゴ(C)NHK
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 NHKは27日、来年2022年度後期の連続テレビ小説(第107作)が、同局「心の傷を癒すということ」などで知られる桑原亮子氏がオリジナル脚本を手掛ける「舞いあがれ!」に決まったと発表した。1990年代から現在、ものづくりの町・東大阪と自然豊かな長崎・五島列島を舞台に、ヒロイン・舞がパイロットと飛行機作り、空を飛ぶことの夢に向かっていく挫折と再生を描く。ヒロインを演じる女優について、制作のNHK大阪拠点放送局は「オーディションで選ぶ予定」とした。

 現在放送中の104作目「おかえりモネ」、11月1日スタートの105作目「カムカムエヴリバディ」、来年春スタートの106作目「ちむどんどん」に続く朝ドラ通算107作目。

 今年冬頃に出演者発表、来年春頃にクランクインを予定。タイトルには「ヒロイン・舞が、どんな向かい風も全身で受け止めて、さらに高く舞いあがるイメージを込めました」と説明した。

 桑原氏はラジオドラマで頭角を現し、昨年1~2月に放送された土曜ドラマ「心の傷を癒すということ」で連続ドラマの脚本を初担当。第46回放送文化基金賞番組部門テレビドラマ番組最優秀賞に輝いた。

 朝ドラ脚本に初挑戦。「ある飛行士が『パイロットはいい仕事だと思う』とおっしゃった時、即座にさまざまな理由を予想しました。外国へ行けるから?やりがいのある仕事だから?再就職しやすいから?予想はどれも外れました。答えは『空を見上げる仕事だから』。パイロットは飛行機に乗る前、空を見上げて天候などをチェックします。必要に迫られて空を見上げているうちにいつの間にか元気が出てくる、だからいい仕事なのだそうです。このドラマのヒロインも、つらいことがあるたび、空を見上げて前に進みます。その姿を見ているうちにいつの間にか元気が出てくる、そんなドラマになることを願っています」と意気込んでいる。

 制作統括の熊野律時チーフプロデューサーは「コロナ禍やさまざまな災害に見舞われている今、どんな物語を作っていくのかを、脚本の桑原さんと話し合いました。空を飛ぶことを夢見るヒロインはどうですか?桑原さんの言葉にハッとしました。空を飛ぶには向かい風が必要です。いろんな人生の逆風を受けながら、高く飛ぼうとするヒロインのイメージがパッと浮かびました。飛行機を飛ばすには、たくさんの人の力が必要です。作る人、飛ばす人、導く人、それぞれ違う力を持った人たちをつないで、夢を現実のものにしていくヒロインの物語。つらいこと、大変なことはあるけれど、空を見上げて夢を抱き続けるヒロインの姿を通して、毎朝明るい気持ちになれるドラマにしたいと思っています」とコメントした。

 【物語】ヒロイン・舞は、ものづくりの町・東大阪で町工場を営む父・浩太と母・めぐみ、そして兄・悠人との4人暮らし。引っ込み思案だった舞ですが、自然豊かな長崎の五島列島にいる祖母・祥子のもとを訪れ、五島列島の広い空に風を受けて力強く舞いあがる「ばらもん凧」に魅入られます。

 あんなふうに空高く飛びたい──空への憧れは、パイロットになる夢へと膨らんでいきます。本物のパイロットになるべく努力を重ねる舞ですが、想像以上に厳しい道のりが待ち受けるのでした。

 東大阪で実感する「ものづくり」の喜びと、自然とともに生きる離島での暮らし。2つの故郷である東大阪と五島、それぞれの土地に暮らすさまざまな人との絆を深めた舞は、やがて新しい形で空への夢を見つけていきます。それは仲間たちの力を集め、島を行き来できる電動小型飛行機を飛ばすこと。夢の飛行機作りに情熱を燃やす仲間たちとともに、舞の夢は、みんなの夢をのせた新しい翼となって大空へ飛び立ちます!!

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2021年8月27日のニュース