藤井2冠 最年少3冠お預け「完敗。勝負どころをつくれなかった」巻き返し誓う

[ 2021年8月23日 05:30 ]

第6期叡王戦5番勝負第4局 ( 2021年8月22日    名古屋市・名古屋東急ホテル )

叡王戦五番勝負の第4局。豊島叡王に敗れた挑戦者の藤井2冠(提供・日本将棋連盟)
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 ダブル王手をかける藤井が終局後、うなだれて語った。「本局は完敗。早い段階でミスが出て、勝負どころをつくれなかった」。多少の形勢の揺れはあっても終始、流れは引き寄せられなかったとの認識だった。

 勝てば豊島から叡王を奪取し、3冠だった。19歳1カ月での3冠は羽生善治九段(50)が1993年に樹立した最年少記録22歳3カ月を28年ぶりに更新する。10代での3年2カ月は大幅な更新と言え、当面のラストチャンスとなる第5局に「精いっぱい戦って勝負どころをつくれるように指せたら」と巻き返しを誓った。

 6月29日、名古屋能楽堂で開幕した「夏の12番勝負」。その王位戦第1局は豊島に先勝を許した。藤井はデビュー以来最長、1時間41分の持ち時間を残して投了した。そして今局の「完敗」。藤井は瀬戸市で、豊島は一宮市出身。躍進する藤井の壁となって、同郷の先輩が立ちはだかっている。

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2021年8月23日のニュース