メリー藤島さん 華麗なる交遊録 ジャニーズタレント各方面進出の足掛かりに

[ 2021年8月18日 05:30 ]

メリー藤島さん死去

女優の黒柳徹子
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 メリーさんは芸能界に華麗な人脈を持つことでも知られていた。特に、女優の森光子さん(2012年死去、享年92)、タレントの黒柳徹子(88)とは公私ともに親しい友人関係を築き、2人の舞台公演を事務所のタレントとともに観劇することが常だった。

 メリーさんが芸能界で仕事を始めた1960年代は、業界に女性経営者が少なかった時代。そこで際立ったのはパワフルなビジネス手腕だった。その一方で素顔はいつも明るい朗らかな女性。さらに、持ち合わせていた微に入り細をうがつこまやかな気遣いで周辺の女性たちからさらに大きな信頼を得ていった。

 その友人関係をビジネスに還元。森さん、黒柳、女優の奈良岡朋子(91)ら同年代の女優陣との親しい付き合いはジャニーズのタレントが時代劇や舞台に進出する足掛かりとなった。メリーさんを介して森さんと交流を持った元少年隊の東山紀之(54)は、アイドルから、舞台や時代劇で主演を務める俳優へと成長した。

 今年4月に死去した脚本家の橋田寿賀子さん(享年95)と石井ふく子プロデューサー(94)との縁は、ファミリードラマへのジャニーズ所属俳優の出演に結びつけた。

 作家の伊集院静氏(71)やシンガー・ソングライターの山下達郎(68)竹内まりや(66)夫妻との親交は、ジャニーズ事務所の音楽シーンに大きな影響を与え、伊集院氏が作詞した近藤真彦(57)の「ギンギラギンにさりげなく」や、山下が作曲したKinKi Kidsの「硝子の少年」は日本歌謡史にも残る作品となった。大地真央(65)や黒木瞳(60)ら自身の娘のような世代の女優陣にも慕われた。

 各界の大御所とのつながりをきっかけに、さまざまなジャンルにタレントを進出させたメリーさん。その存在が「ジャニーズ帝国」をより強固なものにしていった。

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2021年8月18日のニュース