山口香氏 五輪開催是非の評価は今後のコロナ対策次第「私はもう少し先かなと」

[ 2021年8月9日 20:49 ]

山口香氏
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 日本オリンピック委員会(JOC)元理事で、元柔道世界女王の山口香氏(56)が9日、BS-TBS「報道1930」(月~金曜後7・30)に生出演し、8日に閉幕した東京五輪の開催是非についてコメントした。

 開催都市の東京を中心に、新型コロナウイルスの感染が広がり、多くの国民から反対意見が出る中で開催された大会。今月7、8日に電話で行った最新のJNNの世論調査では、五輪について「開催してよかった」、「どちらかというと開催して良かった」と、開催を好意的にとらえた人は全体の61%だった。

 松原耕二キャスターは「いつものように手放しで応援できない、どこか冷めたものが自分の中では抜けない、という人もおそらく多かったんじゃないかと思う」と、国民の複雑な思いを推測した。すると、山口氏は「私はもう少し先かなと思っていて」と、明確な答えを保留した。

 山口氏は「感染拡大が広がっている段階で、どのようなストーリー、最後を迎えるのか、コロナとの戦いに。たぶんそこに、オリンピックというものが当然、入ってくる」と話し、コロナ禍が収束した後で、あらためて開催が正しかったかを振り返るべきだと主張。「そこがうまくいかなければ、最終的には『(感染拡大は)オリンピックをやったからじゃないか』というの(意見に)は、なりますよ。国民の気持ちとして。『あの時はうれしかった。やって良かった』と思ったけど、『でもやっぱり…』ってなるんですよね」と付け加えた。

 五輪開催を本当に喜べるのは、今後、コロナとどのように戦っていくかにかかっていると指摘。「頑張ったアスリートたち、大会を盛り上げてくれたボランティア、現場の方々、そういう人たちの努力に報いるためにも、コロナ対策をしていただいて、何カ月後に聞いても『あの時、やって良かった』と言ってもらえるものにしなければいけないんじゃないか、というのが願いですね」と思いを口にした。

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2021年8月9日のニュース