東大出身の陸上・三島選手が「日本第1号」オリンピアン

[ 2021年8月3日 05:30 ]

伊沢拓司
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 【クイズ王・伊沢拓司の五輪の書(11)】今回は母校の話をさせてください。東大出身の五輪選手は、これまでに33人。意外と多くないですか?初の東大オリンピアンは、1912年ストックホルム大会で、陸上100メートル、200メートル、400メートルに出場した三島弥彦選手。NHK大河ドラマ「いだてん」で生田斗真さんが演じていた選手です。開会式で旗手を務め、その後の100メートルにエントリー。日本はこのストックホルム大会が五輪初出場でしたから、三島選手は「日本の五輪選手第1号」となりました。結果は100と200は予選敗退、400は準決勝で棄権。当初は出場に消極的だったそうですが、当時の総長に説得されて翻意したというエピソードも残っています。

 20年のアントワープ大会から36年のベルリン大会までは5大会連続で、陸上、ボート、水球、サッカー、バスケットボールに東大出身選手が出場しています。特にベルリン大会のボートは東大クルー11人がエイトの代表となり、計17人が五輪選手となりました。

 東大オリンピアンは、76年モントリオール大会のボート代表、山本真伸選手を最後に出ていません。過去33人中、19人がボート代表。東大は欧米の伝統校と同様、ボート競技が盛んなのです。もちろん近年は厳しい状況にありますが、過去にはノーベル賞とメダルを両獲りした人もいるだけに、文武両道を極めた東大生も見てみたいものです。

 ◇伊沢 拓司(いざわ・たくし)1994年(平6)5月16日生まれ、埼玉県出身の27歳。東大経済学部卒。開成高時代に全国高校クイズ選手権で史上初の個人2連覇。TBS「東大王」で人気に。19年、株式会社QuizKnockを設立しCEOに就任。

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2021年8月3日のニュース