橋下徹氏 コロナ感染拡大下での東京五輪に「こういう時には撤退するよっていうラインを示す必要がある」

[ 2021年7月29日 09:10 ]

元大阪市長で弁護士の橋下徹氏
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 元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(52)が29日、フジテレビの情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)に出演。新型コロナウイルスの感染拡大による東京五輪への影響について言及した。

 東京都では28日に新型コロナウイルスの感染者が新たに3177人報告された。27日の2848人を上回り、初の3000人台となって2日連続で過去最多を更新。6人の死亡も確認された。今月12日からの緊急事態宣言期間が2週間を経過後もワクチン未接種が多い世代を中心になお拡大が続いてピークが見えず、医療提供体制や開催中の東京五輪への影響に懸念が強まっている。

 橋下氏は「僕は、五輪と感染者数はダイレクトにつながっていないというような立場なんですけど」とした上で、「それでもやっぱり撤退ライン…、僕は五輪を中止にしてほしくないんですけど、こういう時には撤退するよっていうラインを示す必要があると思うんですよ。医療現場で本当に大変な状況になって五輪どころではないというところがあると思うんでね。そういうラインを示さずにとにかく五輪に突き進むっていうのは過去に戦争で撤退ラインを決めずにどんどん突き進んでいって敗戦した結果とか、そういうことを学んでいないのか。東日本大震災の時にも想定外っていうものを置いてはいけないってことを僕ら散々学んだのに。撤退ラインをきっちり置いて、そこを超えないように国家運営していくのが政治の役割だと思う」と自身の見解を述べた。

 そして、具体的撤退ラインについては「医療崩壊のところだと思う。新規感染者数だけではなくて、医療現場がとてもじゃないけど今五輪やれるような状況じゃないっていうラインを越えれば五輪はやるべきじゃないと思う。ただ僕はそうならないように国家運営をしていくと。その撤退ラインを示していないから、みんな新規感染者数だけで不安にかられてしまう。医療崩壊のところが撤退ラインだと思う」と話した。さらに「僕は五輪はこのまま選手を応援してなんとか閉幕まで迎えてもらいたいと思うんですが、ただ国民感情に配慮することなく政治が突っ走ると今後国民は政府の言うことを聞かなくなると思う」と指摘し、「飲食店にしたって国民全体も。そうならないためにもこのラインを越えたら五輪はできない。このラインを越えないように一生懸命やるよと。そこは医療崩壊だと思う」と述べた。

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2021年7月29日のニュース