第1局黒星スタートの藤井聡太王位「持ち時間を有効に使いたい」 13日に王位戦第2局

[ 2021年7月12日 18:51 ]

対局場を検分する藤井王位(右奥)左は豊島竜王(日本将棋連盟提供)
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 将棋の第62期王位戦7番勝負はきょう13日、北海道旭川市の花月会館で第2局が始まる。前日の12日は同所で防衛を期す藤井聡太王位(18)=棋聖含む2冠=と挑戦者・豊島将之竜王(31)=叡王含む2冠=が対局場検分を行った。

 防衛を期す藤井は完敗だった第1局を振り返り「持ち時間を残しての終局になったのは大きな反省。今回は8時間の長い持ち時間を有効に使いたい」と反撃に虎視眈々(たんたん)。「序盤から1手1手しっかり読みを入れて指したい。(黒星スタートは)やや厳しい状況ですが、番勝負のスコアは今回も気にせず、1手1手盤上に集中して指せるようにしたい」と意欲を明かした。

 今回は愛知県の自宅から空路で新千歳空港に降り、札幌からJR函館本線を利用しての旭川入り。「過去何回か北海道に来ていますが、鉄道には乗ってなかったので」と自ら希望して鉄路を選んだという。車窓からの光景について「北海道らしく、すごくのどかな風景が広がっていて、楽しい時間を過ごすことができました。また機会があればローカル線にも乗ってみたい」とにこやかに話した。

 先勝している豊島は空路で直接現地入り。以前は「耳が痛くなるので」と飛行機移動を避けており、2年前の王位戦第2局では自宅のある兵庫県から新幹線と在来線を乗り継いで札幌入りしたほど。しかし昨年初めに鼻を手術したことで耳の痛みが薄れ、今回は航空機を利用した。「やっぱり楽ですね」と言う挑戦者は藤井との第2局を前に「棋聖戦をいい内容で防衛しているので、とても充実している印象がある。全力を尽くし、いい対局を見せたい」と話した。

 13日の対局は豊島の先手で午前9時に開始。午後6時に指し掛けとなり、翌14日午前9時に再開する。

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2021年7月12日のニュース