名人戦第5局2日目 昼食休憩の局面は寄せ合いも視野 斎藤が2時間近く多く消費

[ 2021年5月29日 12:39 ]

渡辺明名人(提供・日本将棋連盟) 
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 渡辺明名人(37)=王将、棋王の3冠=に斎藤慎太郎八段(28)が挑む第79期名人戦7番勝負の第5局は29日午前9時から神奈川県箱根町の「ホテル花月園」で2日目が指し継がれ、午前12時30分の昼食休憩で65手まで進んだ。1日目の封じ手時点で「もう終盤戦」との棋士からの声もあった局面はさらに進み、寄せ合いも視野に入っている。

 55手目の先手斎藤の封じ手は、金獲りに打ち付けた渡辺の歩に対する金引きだった。斎藤玉の守りの要駒でその歩を獲るか、引くかの二択。獲る手が有力と見られていただけに、渡辺も意表を突かれたのか封じ手用紙をのぞき込んだ。長考に沈むかと思われたが、1分の考慮でさらに飛車獲りに角を打ち込んだ。

 封じ手に47分、さらに4手後に62分、昼食休憩前の一手にも46分と長考を重ねた斎藤が昼食休憩時点で2時間近く多く消費している。昼食のメニューは渡辺がカツカレー、斎藤がナポリタンスパゲティ。ここまでの対戦成績は渡辺の3勝1敗。渡辺の初防衛か、斎藤が追撃開始の2勝目か。決着は夜の見通し。

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2021年5月29日のニュース