志らく 弟子らく朝さんの死去「残念で仕方ありません」命の恩人だったことも明かす

[ 2021年5月11日 22:26 ]

落語家の立川志らく
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 落語家の立川志らく(57)が11日、2日に67歳で死去した弟子の立川らく朝さんを偲んだ。

 志らくは「いくら年上でも弟子には違いないので師匠より先に逝くやつがあるかと言う思いです」とし、らく朝さんを弟子にした時について「らく朝が私の門を叩いた時は現役の医者でした。年も10歳も上。いくらなんでも年上の弟子は困るので断りました。しかし落語家になるという若い頃の夢を叶えるには最後のチャンスだというその情熱に押され客分の弟子にしました」と経緯を説明。

 その後「一年くらい経過して前座修行からきちんとやって本当の落語家になりたいと言ってきたので談志に相談すると面白そうだから弟子にしちまえと。ただ前座の雑用仕事は免除してその代わり週に一席、落語を教え、約2年で50席覚え二つ目に昇進。当時は内科医と兼業というスタイルで落語家活動をしておりました。やがて真打に昇進して健康落語なる新作をやるようになり、医者も辞めて落語家一本で活動を始め、私の後を追いワタナベエンターテインメントに入りこれからという時の悲劇。残念で仕方ありません」と悼んだ。

 また、「実はらく朝は私の弟子でありながら命の恩人でもありました」と明かし「私の体調が悪いのを見抜き、嫌がる私を検査して私がバセドー病である事を発見したのです。放っておいたら3年くらいで私は心筋梗塞で倒れていたはずとのこと。また彼の妻がバセドー病の専門医。だから私はらく朝に言いました。『お前は俺の命を救うために弟子になったんだなあ』」と感謝。

 それでも「らく朝の訃報は本当に残念です。でも落語家になるというのは来世の楽しみのはずが、今生でその夢を叶えることが出来たので素晴らしい人生だったと思っています」とし、「おい、らく朝、来世では名人になるんだぞ!」と呼び掛けて締めくくった。

 らく朝さんは医師として活躍した後、46歳で立川志らくに入門、プロの落語家として活動を開始。15年10月に真打に昇進した。健康教育と落語をミックスした「ヘルシートーク」、「健康落語」、「落語&一人芝居」という新ジャンルを開拓、全国の保健所などの行政施設、企業、健康保険組合などで講演を行なった。21年2月から療養しており、葬儀は故人と家族の意向により、近親者のみで既に執り行われた。

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