加藤登紀子 歌手人生の集大成「人生最終幕が1番大事。いかに歌うか」

[ 2021年4月15日 14:55 ]

西本願寺御影堂のご本尊前で熱唱する加藤登紀子
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 歌手・加藤登紀子(77)が15日、京都・西本願寺で「加藤登紀子コンサート2021 時には昔の話を~生きるための歌から」(5月29日、京都芸術劇場・春秋座)の取材会を開いた。

 「人生100年としたら、75歳を過ぎて4幕目。最終幕が1番大事。いかに歌うか」と歌手人生の集大成として位置づける公演。昨年6月には55周年記念コンサートを予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大により中止となったこともあって、現在、人々が置かれている状況について「人類史の中での曲がり角を生きてる」と捉えているという。

 1年延期となったコンサートは昼・夜の回とも2部制にして「1部はこの100年を思い起こさせるような曲を、2部ではシャンソンで」と構成を思案中。この日は1部で歌う「みんな花になれ」など3曲を取材会の前に西本願寺の御影堂で熱唱し、「本堂で歌うのは珍しいことではない。でも、ご本尊の前で歌うのは大好き。気持ちは落ち着くし、声の響きもいい。後ろ(ご本尊)から力をもらえた」と満足げだった。

 3曲は2023年に生誕850年を迎え、立教開宗800年となる親鸞聖人を祝う愛唱歌の歌詞を公募。1262あった応募作は「コロナ禍で時間がたっぷりあった」ためすべてを読んだ。その中から30作品をまず選び、最終的に選出した3作に加藤が曲を付け、審査員らとリモート会議で何度も協議の上、最終的に最優秀作1曲、優秀作2曲を選んだという。

 「世代を超えて共感でき、人々が元気になれる歌詞」が最優秀作になったが「3曲とも花がテーマ。花は、明るい方向に向かう時に心に浮かぶもの。すぐ口ずさめる歌。旬の歌にしたいですね」。西本願寺の愛唱歌としてだけでなく、世に広めるために自身のコンサートや、ラジオ番組などで歌うつもりだ。

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