高倉健さん、未発表曲 録音から24年…令和に解禁 3・24発売アルバムに収録

[ 2021年2月25日 05:31 ]

未発表曲が発売されることになった高倉健さん
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 14年に死去した俳優高倉健さん(享年83)の歌手としての未発表曲が、録音から24年の時を経て発売される。オリジナル曲「対馬酒唄」(97年録音)と、フランク永井さんのカバー曲「流れの雲に」(98年録音)。健さんの曲を厳選したアルバム「風に訊け―映画俳優・高倉健 歌の世界―」(3月24日発売、初回盤・税込み4620円)に収録される。

 健さんは205本の映画に出演した一方で、音楽の世界でもシングル19枚をリリース。録音したのは45曲で、うち43曲は発表済み。今回の2曲が未発表のまま長年眠っていたが、その封印が解かれる。

 「対馬酒唄」は荒木とよひさ氏作詞、徳久広司氏作曲の演歌。孤独で不器用な九州の男の歌で、荒木氏が福岡出身の健さんをイメージして書いた。全編が九州弁で、♪酒ば飲ませなっせ 冷やでもよかよ――と、健さんは低い声で語るように歌い上げている。

 シングル発売を予定して97年に吹き込み、もう一方の未発表曲「流れの雲に」はカップリング曲として98年に録音した。だがその後、健さんの意思で発売は見送られた。理由は誰にも明かさなかったといい、近い関係者には「俺が死んでから発売してくれ」と言葉を残したという。

 実際に健さんが他界した後に、テープを保管していたビクターが、健さんの事務所と曲の扱いを協議してきた。生誕90年を迎えた今年、ついにファンの耳に届くことになった。

 ♪俺が死んだらよ 桜の下によ 骨ば埋めて 花見してよ――
 「対馬酒唄」の最後の歌詞に合わせて、桜の季節に送り出すこととなった。

 高倉プロモーション代表取締役で養女の小田貴月(たか)さんは、「対馬酒唄」の録音を控えた当時の健さんの様子について「いつにも増して自宅でのボイストレーニングを丁寧に行っておりました」と振り返る。生真面目だった健さんらしく、「高倉自身でテープをプレーヤーにセットしては、すり切れてしまうのではないかと思えるほど、何度も繰り返し歌い込んでいました」と明らかにした。

 《映画「ホタル」劇中ハーモニカ音源も》アルバムは初の「オールタイムベスト盤」とも言える作品。「高倉健さんの歌の世界を俯瞰(ふかん)できる1枚を作ろう」と、レコード会社7社やニッポン放送、東映が協力。「唐獅子牡丹」などヒット曲のほか、ボーナストラックには主演映画「ホタル」の劇中で使うために健さんが演奏したハーモニカの音源も収録される。
 公称200万枚のヒット曲「網走番外地」は歌詞の異なる2曲を収録。65年のオリジナル曲は、歌詞の内容が「刑務所を美化している」として、民放連が放送禁止歌に指定。翌66年に歌詞を替えて再発売しており、両方を楽しむことができる。
 初回限定盤には、88ページのブックレットが付属。曲の解説や映画の写真、未発表曲の録音時を関係者が振り返る文章、映画全出演作や受賞歴などを収録。永久保存版の一冊だ。

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