藤井2冠の決断、同世代に影響?「棋士に学歴は不要」坂田三吉は半年で小学校中退、近年は大卒組増加

[ 2021年2月16日 22:05 ]

藤井聡太2冠
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 将棋の藤井聡太2冠(18)が1月31日付で名古屋大学教育学部付属高を退学したことが16日、明らかになった。藤井は昨夏に棋聖、王位とタイトルを連続奪取。史上最年少2冠となったことで「将棋に専念したい気持ちが強くなりました」と自主退学を決意し、秋以降は高校側と交渉を続けてきたという。

 藤井2冠の師匠杉本昌隆八段(52)は「タイトルを2つ獲ってからは学校へ行く時間がなかった」と弟子の多忙ぶりを明かし、「本人もそこまで卒業にこだわってなかったのかも知れません」と背景を説明。

 棋界には長く「棋士に学歴は不要」との風潮があった。明治から昭和初期に活躍した伝説の棋士・坂田三吉は小学校を半年で中退したという逸話がある。大山康晴十五世名人も小学校卒業と同時に親元を離れ、木見金治郎に入門した。故米長邦雄永世棋聖は「うちの兄貴たちはバカだから東大に行った」と語ったが、本気になれば東大も行けるが、それを犠牲にして将棋に打ち込んできたとの誇りの表れだった。ところが近年は東大や阪大、早大など大卒組が増えていた。藤井の決断が後に続く「藤井世代」に影響する可能性はある。

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2021年2月16日のニュース