紅白、戸惑い“新様式リハ”…フラッシュ攻勢も、出演者同士の交流もなく徹底「3密」回避

[ 2020年12月30日 05:30 ]

第71回NHK紅白歌合戦のリハーサルを終え記念撮影に臨む乃木坂46の(左から)秋元真夏、山下美月、齋藤飛鳥、与田祐希、生田絵梨花。コロナ禍で取材も代表取材となり、多くの記者は別室でリモート取材となった
Photo By 代表撮影

 大みそかの「第71回NHK紅白歌合戦」(後7・30)のリハーサルが29日、東京・渋谷のNHKホールで始まった。コロナ禍で史上初の無観客開催となることに伴いリハも新様式。歌手と司会者による恒例の面談も、カメラマンの“フラッシュ攻勢”もなく「3密」回避が徹底された。

 取材方法が例年とは様変わりした。NHKホールの客席内に記者は入れず、2媒体のみカメラで代表撮影。例年、200人近くの取材陣がごった返すロビーでも同様の代表取材。フラッシュの光が途切れることがない恒例のフォトセッションも代表撮影となった。

 2回目の出場となる日向坂46の佐々木久美(24)は「フラッシュを我慢しようと意気込んで来ましたけど、想定と違いました」と、昨年との違いに驚いた様子。純烈の酒井一圭(45)も「フラッシュが毎年の楽しみだった」と残念がった。出場32回目の坂本冬美(53)は「リハの時に客席に記者がいて、大勢のスタッフがいて“あ、紅白だ”という実感が湧いてくる。今年は寂しいのひと言」と話した。

 リハ自体も新様式となった。出演者1組に付くスタッフは、制限がない例年と違い今年は3人まで。恒例の司会者面談はなし。リハの出演者の入れ替えは、ステージと楽屋までの動線ですれ違う“密”が起きないよう、楽屋に戻ったのを確認して次が出るという徹底ぶり。プロダクション関係者は「出演者同士が雑談するいつもの“わちゃわちゃ”した感じはなかった」と語った。

 Hey!Say!JUMPの山田涼介(27)も「このまま本番なんだっていう寂しさはある」と率直な思いを吐露。有岡大貴(29)は「これが新しいスタンダードになるのかなあ」とぽつり。関ジャニ∞の村上信五(38)も「他の出演者とほぼ顔を合わせることなく本番を迎えるなんて異質」と違和感を口にした。

 一方でステージはかつてない広さになった。観客がいないため、1階席の全25列を前方から半分以上をつぶし拡張。日向坂46が歌っている最中に、関連グループの櫻坂46がカメラに映らないようステージ上に現れてスタンバイし、続けざまにパフォーマンスをするという無観客でしかありえない場面展開も見られた。この広いステージだけでなく局内の3つのスタジオも使われ、徹底して3密回避。演出面で大胆な新様式も期待できる。

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