初代三平さん妻、海老名香葉子さん悲痛…「老いた私より先に逝くなんて」

[ 2020年12月22日 05:30 ]

林家こん平さん死去

林家こん平さん(右)は総領弟子として海老名香葉子さんを支えた
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 頼りにしてきたこん平さんの悲報に誰よりも胸を痛めたのが、初代三平さんの妻で、一門のおかみさんとして15歳の時から内弟子として面倒を見てきた海老名香葉子さん(87)だ。切々と長文の哀悼文を寄せ、「老いた私を置いて逝ってしまいました」の文面に無念さがにじんだ。

 新潟から上京し、三平さんの5番目の弟子として入門したのがこん平さん。「修業中は一直線の真っすぐな子で」と振り返り、「笑点」で人気者になった後も「どんなに忙しくなっても必ず毎日顔を出すか電話を入れる子でした」と律義だった愛弟子をしのんだ。

 昭和の爆笑王と呼ばれた三平さんが54歳の若さで亡くなったのは1980年9月20日。俳優業に転身した珍平に代わり、総領弟子となったこん平さんが香葉子さんに寄り添って一門を支えた。37歳の時だった。さまざまなプレッシャーから酒浸りになり、暴れては周囲の人々に迷惑を掛けたことも一度や二度ではなかったというが「私には、おかみさんが年をとったら僕が面倒見ますからね、と何度も言って優しい子でもありました」と振り返った。

 61歳の時に病魔に襲われてからは長い闘病生活に入り、全快を見ることなく永遠の眠りについたこん平さん。香葉子さんは「林家を守り貫けたのもこん平の力大です。62年間の林家の門下生として立派に尽くしてくれたことを誇りに思います」と感謝。「でも老いた私より先に逝くなんて悲しいことです」と重ねて先立つ不孝を恨んでみせたが、それでも最後は「天国で師匠!と言って甘えていることと思います」と、安らかな眠りについたこん平さんを送り出した。

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