「蛭子さん殺人事件」史上初?撮影せず過去映像だけでドラマ コロナ禍逆手に 真剣に怒る貴重VTRも

[ 2020年12月11日 16:00 ]

撮影を行わず、過去VTRだけで作る前代未聞の企画「撮影の、一切ないドラマ~蛭子さん殺人事件~」(C)BSテレ東
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 撮影を一切せず、テレビ東京に残る資料映像と過去映像だけで作る前代未聞の異色ドラマ「撮影の、一切ないドラマ~蛭子さん殺人事件~」が今月12日(後9・00~9・55)にBSテレ東で放送される。シリーズ化を視野に入れ、第1弾の主演は漫画家でタレントの蛭子能収(73)。「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」など30年分、数百本に上る過去VTRの中から蛭子の映像をつなぎ合わせ、ナレーションのみを新録。新たな脚本により“蛭子さん殺人事件”というストーリーを作り上げた。脚本も手掛けたテレ東の高橋弘樹プロデューサーは「コロナ禍で撮影をしないでどうやったら番組作れるか、という発想から生まれた番組ではありますが、作ってみたら結構おもしろい気がします」と史上初(?)の試みに手応えを示した。

 異色企画といえばテレ東の十八番だが、今度はタレントを切り口に同局の懐かし映像を“ドラマとして見せる”という前代未聞の試み。新たな撮影こそないが、労力は通常のドラマ以上!?「田舎に泊まろう!」「いい旅・夢気分」など膨大な番組テープと格闘した高橋プロデューサーは「朝から晩まで、毎日毎日、蛭子さんの映像を見ていたら頭がおかしくなりそうでした。そして、蛭子さんは本当にどうかしてます。こんな天才はもう二度と現れないと思いました」と振り返り、蛭子の存在感を絶賛。

 「見どころは3つ。1つ目は、過去の番組における蛭子さんの無軌道すぎる行動の数々。爆笑です。2つ目は、大量の過去素材の中でも、おそらくほぼ唯一、蛭子さんが真剣に怒っているシーン。20年以上前の貴重な映像ですが、それは芸術家・岡本太郎さんの作品への熱い思いを語った部分でした。3つ目は、ドラマの中で、蛭子さん殺人事件が起こってしまった根本的理由として描かれる、蛭子さんの自伝的マンガ。そこには語られたことのない、赤裸々な思いがつづられていました」とアピールしている。

 <あらすじ>作品の放送ではなく、本人が出演するだけで、視聴率はうなぎのぼり。そんな芸術家は日本に2人しかいない。おそらく宮崎駿と蛭子能収。宮崎駿はブッキングできないだろうと踏んだイギリスのテレビ局が、一か八かで、日本で最も著名な漫画家「蛭子さん」に密着取材をオファーしたら、まさかのOKに!しかし、蛭子さんはOA直前に殺されてしまう。スタジオで一般人を装い、何者かに送り込まれた女王様に、縄で縛られる蛭子さん。その直後、番組は不自然に終了。蛭子さんが、倒れたからだと言われている。そこで、イギリスのテレビ局CBBは急きょ放送内容を変更。鳥山明、吾峠呼世晴をしのぐ、日本で最も著名な漫画家・蛭子氏はなぜ殺されたのか。密着取材していたテープ、そして過去にテレビ東京に出演した蛭子氏の行動や発言を分析。蛭子さん殺人事件、その謎に迫る。

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2020年12月11日のニュース