「麒麟がくる」“藤吉郎”佐々木蔵之介 光秀との関係「ヒヤヒヤ」“金ケ崎の退き口”は大きな“転機”

[ 2020年11月8日 08:00 ]

大河ドラマ「麒麟がくる」第31話。木下藤吉郎(佐々木蔵之介)(C)NHK
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 俳優の長谷川博己(43)が主演を務めるNHK大河ドラマ「麒麟がくる」(日曜後8・00)は8日、第31話が放送され、朝倉義景(ユースケ・サンタマリア)と戦った織田信長(染谷将太)の撤退戦「金ケ崎の退き口」(1570年、元亀元年)が描かれる。浅井長政(金井浩人)に裏切られた信長を援護する木下藤吉郎役の俳優・佐々木蔵之介(52)は「金ケ崎の退き口は、藤吉郎にとって大きなターニングポイントの1つとなります」と語った。

 大河ドラマ59作目。第29作「太平記」(1991年)を手掛けた名手・池端俊策氏(74)のオリジナル脚本で、智将・明智光秀を大河初の主役に据え、その謎めいた半生を描く。

 第31話は「逃げよ信長」。ついに越前へ向けて出兵を開始した信長(染谷)。破竹の勢いで敦賀まで制圧をする。しかし、朝倉義景(ユースケ)のいる一乗谷まであと一歩に迫った金ヶ崎で、浅井長政(金井)が信長を突然裏切り、背後から迫ってくる。朝倉・浅井に挟まれ絶体絶命の信長軍。このまま前進するという信長を、光秀(長谷川)は、織田信長は今、死んではならない、逃げるべしと強く説得。それは数万の兵を率いた熾烈(しれつ)な退却戦の始まりだった…という展開。

 放送再開となった第22話(8月30日)以降の展開について、蔵之介は「戦国時代には『数多の武将が群雄割拠』程度の認識でしたので、京の都でこのような魑魅魍魎な出来事が蠢(うごめ)いていたとは…不勉強でした。戦国武将と幕府と朝廷が駆け引きをしながら物語が進行していくので、とても興味深く、あらためて歴史の勉強をさせていただいています(笑)」と好奇心。

 藤吉郎については「武士へと成り上がりましたが、従来の武士とは明らかに異質。貧民で物売りという出自から来る“藤吉郎なりの武士”と言いますか、発想点が違うように感じています。武力による合戦で勝利するのではなく、情報戦略でもって調略と謀略を操り、戦わずして勝ち奪る。そして、そんな戦法を積極的に取り入れたのが信長だったのでは、と。結果、信長の下で活躍の場を広げ、破竹の勢いで出世するのです。信長が身分にかかわらず、能力のある者を評価してくれることに、藤吉郎はとても喜びを感じているように、演じていて体感します」と解釈。

 「『光秀最大のライバル』の秀吉。ただ、この時点では、織田家臣団の中では、まだまだ下っ端。何とか、のし上がろう、何とか殿に認められるよう功績を残そうと奮闘している最中。光秀に対して『蹴落としてやるぞ』とか『ライバルだ』とかは、この段階では、まだ思い至っていないのでは…。むしろ、戦友といいますか、仲間の絆も少し感じているような。この2人の関係性がどこから変わっていくのか、とても楽しみでありヒヤヒヤしてます(笑)」と展望した。

 「監督からは、藤吉郎は命を落とすことも怖くない、覚悟を持って生きている人だとうかがいました。藤吉郎には知恵と勇気があります。命を賭して戦う勇敢さが、彼の能力を更に発揮させているのではないかと思います。第31回で描かれる金ケ崎の退き口は、藤吉郎にとって大きなターニングポイントの1つとなります。是非、注目してご覧ください」と呼び掛けた。

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2020年11月8日のニュース