「エール」戦争1カ月描く“戦時歌謡の旗手”裕一も戦地へ 土屋CP「しっかり向き合って丁寧に」

[ 2020年9月1日 08:20 ]

連続テレビ小説「エール」後半のメインビジュアルは「音楽に向き合う姿と2人の絆」がテーマ。(左から)ヒロイン・二階堂ふみ、主演・窪田正孝(C)NHK
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 俳優の窪田正孝(32)が主演を務めるNHK連続テレビ小説「エール」(月~土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)は今月14日、第14週&第66話から約2カ月半ぶりに放送を再開。後半のスタートを切る。このほど再開初週となる第14週の試写会が行われ、制作統括の土屋勝裕チーフプロデューサー(CP)が取材に応じた。第15週(9月21~25日)から1カ月にわたり「戦争(戦中)編」が描かれることが分かった。

 朝ドラ通算102作目。男性主演は2014年後期「マッサン」の玉山鉄二(40)以来、約6年ぶり。モデルは全国高等学校野球選手権大会の歌「栄冠は君に輝く」などで知られ、昭和の音楽史を代表する作曲家・古関裕而(こせき・ゆうじ)氏(1909~1989)と、妻で歌手としても活躍した金子(きんこ)氏。昭和という激動の時代を舞台に、人々の心に寄り添う曲の数々を生み出した作曲家・古山裕一(窪田)と妻・音(二階堂ふみ)の夫婦愛を描く。

 再開初週となる第14週(9月14~18日)は「弟子がやって来た!」。裕一に弟子入りを願い出る青年・五郎(ハナコ・岡部大)と文学の新人賞を受賞し上京した音の妹・梅(森七菜)がストーリーの中心になる。

 そして、第15週「先生のうた」は世の中に戦時色が漂い始める中、作曲した「露営の歌」が大ヒットとなった裕一が図らずも“戦時歌謡の旗手”として注目される。陸軍に勤める吟(松井玲奈)の夫・智彦(奥野瑛太)からも作曲を依頼され、詞を鉄男(中村蒼)、歌を久志(山崎育三郎)が担当。“福島三羽ガラス”がついに始動し…という展開。

 第16週(9月28日~10月2日)は太平洋戦争が始まり、第18週(10月12~16日)は裕一が音楽慰問として戦地に赴く。

 第19週(10月19~23日)から「戦後編」に入るため、「戦争(戦中)編」は1カ月に及ぶ。土屋CPは「しっかり戦争に向き合って丁寧に描くことで、より戦後の平和の尊さが見えてくる。戦争の部分はちゃんと描こうと最初から考えていました」と説明した。

 近年の作品だと、13年後期「ごちそうさん」、14年前期「花子とアン」、14年後期「マッサン」、16年前期「とと姉ちゃん」、16年後期「べっぴんさん」、17年後期「わろてんか」、18年後期「まんぷく」がドラマで描かれた時代に第2次世界大戦を含んでいるが、主人公と戦争の関わりは「エール」が最も色濃くなりそうだ。

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