佐藤天彦九段、佐々木大地五段との激戦制し3組決勝進出 王将戦2次予選

[ 2020年7月21日 21:05 ]

 将棋の第70期王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)2次予選が21日、東京都渋谷区の将棋会館で指され、佐藤天彦九段(32)が121手で佐々木大地五段(25)に勝利し、3組決勝に進出した。

 穏やかな表情とは裏腹、激しい攻め合いとなった一局を佐藤が制圧した。矢倉模様の出だしから早々に前例を離れた本局。「かなり積極的に来られまして、間違えると潰されてしまうような怖さをはらんだ序盤。かなり気を使った」という。

 過去の対戦成績は2戦で、いずれも佐藤が勝利。対戦数は少ないが、佐々木の印象を「元々持っている中終盤の粘り強さと、綿密な序盤研究でバランスの良い力を持った人」と分析する。終盤ではし烈な玉頭戦が繰り広げられ、「最後までよくわかっていなかったんですけど、お互い時間がなくなってきて冷静に見てみるとこっちが少し残っていたのかなと思った」と新進気鋭の佐々木をねじ伏せた。

 次戦の3組決勝では糸谷哲郎八段―斎藤慎太郎八段の勝者と、2期ぶりの挑戦者決定リーグ進出をかけて戦う。「王将リーグはその時非常に強い棋士が集うところ。非常にやりがいのある場所なので、ぜひ次戦も勝って『今の自分の腕試し』じゃないですけど、強豪たちと戦えるように頑張りたい」と柔らかな笑みをたたえた。

続きを表示

2020年7月21日のニュース