「コロナを殺せ」のシャウトが胸に刺さる!

[ 2020年7月15日 08:00 ]

「KILL COVID」を緊急配信したHIRO
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 【佐藤雅昭の芸能楽書き帳】音楽集団「カイキゲッショク」が配信する曲「KILL COVID ~いまROCKがヤレること!?」の“進化”から目が離せない。第2弾ではシーナ&ロケッツの鮎川誠(72)、第3弾では仲野茂(60)との豪華コラボレーションが実現した。

 カイキゲッショクはロックバンド「RISING SUN」のHIRO(52)をリーダーに、「Rize」のJESEEや日本を代表するラッパーZEEBRAらジャンルを超えたアーティストが集結し、ロック、パンク、ハードコア、ヒップホップなど多岐にわたる音楽を発進している。
 そんな異能集団が発進する「KILL COVID ~いまROCKがヤレること!?」は、政府が新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言を5月25日に全面解除したのに合わせて緊急投下したセンセーショナルな1曲だ。

 HIROは故内田裕也さんやジョー山中さんの魂を受け継ぐ存在で、歌手AI(38)の夫としても知られる。裕也さん主催の恒例の年越しライブ「ニューイヤーズ・ワールド・ロックフェスティバル」の運営も中心となって担ってきた。

 「震災など国難が起これば、支援物資を車に積んで現場に飛んでいくなど、いち早くアクションを起こしてきたのが裕也さんとジョーさん。そのROCK魂の炎は必ず未来につなげていきます」と緊急配信した意義を強調する。

 水際対策の緩さなど「1カ月遅かった」と批判も出た安倍政権の初期対応のまずさと、全国一律の一斉休校要請など科学的根拠のない総理の唐突な決断などを「全てあべこべ なのにつべこべ」といった歌詞に包み、反骨精神もパンチが効いて小気味良い。

 このカイキゲッショクのアクションに賛同するアーティストや表現者も続出。そんな中で、第2弾に登場したのがレジェンド鮎川。緊急事態宣言解除後に、原宿クロコダイルで収録。アクリルカーテン越しの向こうにあるステージ上で、憎きコロナウイルスへの怒りを込めた鮎川のギターがさく裂した。続く第3弾には“カリスマ”仲野茂が登場し、迫力満点のパフォーマンスを披露している。

 東京都の感染者は7月9日から12日まで200人を超え、14日も143人を数えて第2波の到来が疑われる状況。そんな中、政府は観光支援策「Go Toトラベル」を22日から強行する構えを見せていて、「本当に大丈夫か?」と不安視する声が各方面からあふれている。

 ロックを通してメッセージを発信していくことが使命。HIROは「これからも続けていき、大みそかの“ニューイヤーズ・ワールドロックフェスティバル”につなげます」と熱く語っている。

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