渡辺棋聖 最強3冠の底力 カド番から反撃ののろし「しのぐことができた この勢いで来週も」

[ 2020年7月10日 05:30 ]

第91期棋聖戦5番勝負第3局 ( 2020年7月9日 )

<ヒューリック杯棋聖戦 第3局>藤井聡太七段に今シリーズ初勝利した渡辺明棋聖(提供:日本将棋連盟)
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 第91期棋聖戦第3局で、渡辺明棋聖(36)=王将、棋王との3冠=が挑戦者の藤井聡太七段(17)に待望の1勝を挙げた。「依然カド番ですが一つしのぐことができた。この勢いで来週頑張れればいい」。1勝2敗とし、第4局(16日、大阪・関西将棋会館)へ視線を移した。

 藤井には昨年2月の初対戦で敗れ、今シリーズも開幕連敗を喫して失冠の土俵際に追い詰められた。「状況が苦しいので思い切っていこうと思った。決めてきたところをドンドン指していこう」。その積極性が奏功する。先手の藤井が誘導した角換わり腰掛け銀は「予想の本命」で、午前中に76手まで進行。午後は徐々に時間消費を重ねた藤井に対し、渡辺はペースを維持した。藤井が残り10分を切った99手目時点で渡辺は2時間近く残し、終盤でも腰を落として慎重な読みを入れた。

 渡辺がこれまで出場したタイトル戦は並行開催中の名人戦を合わせて35回。うち敗れたのは8回で、もしストレート負けなら初めての屈辱だった。ひとまず最悪の事態は回避したが、当然見据えるのはあと2勝だ。渡辺のタイトル戦といえば、2008年竜王戦が広く知られる。羽生善治九段と初代永世竜王を懸けて戦い、渡辺が連続5期で先に永世称号を奪った。その星取りが3連敗後の4連勝。7番勝負ではタイトル戦史上初めてだった。

 「作戦が当たったところもあって勝ち方の部類としてはいいとは言えない。でもカド番で、そういうことを言える状況ではない」。思い描いた作戦通りではなくても、相手の出方に応じて勝ち切るのが王道だろう。8冠中最多保持の3冠、昨年度の最優秀棋士は足元を見つめ直し、勝って出直しを誓った。

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