勘九郎、厄払いの舞!歌舞伎公演、劇場から初の生配信 七之助ら中村屋総出で出演

[ 2020年6月29日 05:31 ]

東京・浅草公会堂から歌舞伎の生配信を行う中村七之助(左)と中村勘九郎
Photo By 提供写真

 歌舞伎俳優の中村勘九郎(38)、七之助(37)兄弟が、7月18、19日に東京・浅草公会堂から歌舞伎公演の生配信を行う。都内でリモートインタビューに応じ、勘九郎は「僕の踊る気持ちが厄払いになれば」と疫病退散の願いを込めた。

 演目は「猿若揃江戸賑(さるわかそろうえどのにぎわい)」。「厄祓(やくはらい)浅草祭」と題し、豪華な舞でコロナ禍を吹き飛ばす。2人のほか勘九郎の長男勘太郎(9)、次男長三郎(7)兄弟に加え、中村鶴松(25)ら中村屋総出で出演する。

 歌舞伎は劇場公演が3月からストップ。松本幸四郎(47)がウェブ会議システム「Zoom」を使用して稽古場から公演を生配信したが、劇場から生配信するのは今回が初の試み。浅草は故中村勘三郎さんが2000年に仮設の芝居小屋を設置し「平成中村座」を開催するなど2人にとってゆかりの深い場所。七之助は「中村屋がそろって浅草の舞台に立つのは普段と違ったうれしさがある」と気合も入っている。

 勘九郎は昨年のNHK大河ドラマ「いだてん」で主演を務めており、長く公演から離れていた。歌舞伎役者として再び舞台に立とうとした矢先でのコロナ禍。「自分を支えてきた舞台がなくなりショックは大きかった」と振り返る。自粛期間中は息子たちと稽古をする日々で「こんなに集中して稽古ができることはないので、充実していました」とすでに本番への準備は万端だ。

 今回の配信では演目のほか、中村屋の歴史を振り返るムービーやトークショーも予定。「やはり舞台はお客さんあってのもの。生配信はこれが最初で最後になれば」と勘九郎。七之助は「劇場に来たくても来られない人もいるので、今後は生とオンラインの両立という道もあるのかも」と今後の可能性に言及した。

続きを表示

この記事のフォト

2020年6月29日のニュース