コロナ禍で立ち尽くすしかなかったHIRO「はがゆい状況をエネルギーに代えて」

[ 2020年6月23日 13:30 ]

ソーシャルディスタンスライブの計画を明かしたEXILEのHIRO
Photo By 提供写真

 LDHがエンターテインメントを本格始動する。創業者でEXILEのリーダーのHIRO(51)がリモートインタビューに応じて思いを明かした。

 同社は今年、6年に一度の「パーフェクトイヤー」として、所属アーティストたちがライブ漬けの1年を送る予定だった。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2月26日から12月26日までの全168公演が中止に。コロナで最も損害を受けた芸能事務所のうちの1社となった。

 「想像していたよりどんどんキツくなっていった。何もできない状況になるとは想像もしていなかった。今はピンチをチャンスに変えていく準備ができて展望も見えてきたけど、2カ月ぐらい前は正直、こんなことあるんだという状況だった」

 ただ立ち尽くすことしかできなかったことをHIROは正直に明かした。緊急事態宣言が発令されたのが4月7日。その後、嵐が同14日に国立競技場でのコンサート(5月15、16日)の延期、DREAMS COME TRUEが同16日に全国ツアー(10~12月)の中止を相次いで発表。まさに「2カ月ぐらい前」は音楽界全体がコロナの猛威に立ち尽くしていた時期で、HIROも例外ではなかった。

 残すパーフェクトイヤーの168公演は全て中止と、悪夢は現実となってしまった。それでも「何かできることはある」と、コロナ禍のエンターテインメントを次々と発案。8月1日以降に「ソーシャルディスタンスライブ」と題した「ドーム規模」の公演を開催すると明かした。コロナ禍で大型ライブの開催を宣言したのはLDHが初めてで、HIROは「皆さん凄く興行はやりたいと思っているはず。そのいい基準になってくれたらうれしい」と、安全対策などの新基準を示そうと意気込んでいる。

 EXILE時代は、メンバーの脱退など逆境に直面するたびに、何を言われても未来を信じて突き進み、乗り越えてきた。経営者としてもプロデューサーとしても信念は変わらず「負けず嫌い」がその根底にある。「はがゆい状況をエネルギーに代えて、次に向かうステップやパワーにしたい」。HIROの次なる一手が楽しみだ。(記者コラム)

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2020年6月23日のニュース