NHK 黒人への配慮欠けたCGアニメで改めて謝罪「慎重に検討する姿勢が欠けていた」

[ 2020年6月17日 16:48 ]

東京・渋谷区のNHK社屋
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 NHKの正籬聡放送総局長が17日、東京・渋谷の同局で定例会見を行い、今月7日に放送された国際情報番組「これでわかった!世界のいま」で、米国の黒人が置かれた状況を説明するCGアニメが配慮に欠けていたと批判が集まった問題について謝罪した。

 「人権や多様な価値観を尊重し差別のない社会の実現に貢献すべき公共メディアがこのような事態を招いたのは痛恨の極み。おわびを申し上げます」と謝罪した。

 今回の事態を検証するため12日に放送倫理委員会を開催し、問題点などを共有したことを報告。「差別や人種の問題をどう伝えていくかについて議論をつくし、慎重に検討する姿勢が欠けていた」と背景を説明。同日に放送総局長名で全国の制作現場に注意事項などを記した文書を通知したといい、「今回の教訓をしっかりと受け止め、言葉や表現が差別的と受け止められないかどうかに、感覚を研ぎ澄ましていく取り組みを強化する」とした。

 番組は「拡大する抗議デモ アメリカでいま何が」をテーマに放送。米国社会の格差のデータなどをまとめた内容だったが、放送直後からツイッター上に「これじゃ黒人をただの危険分子扱い」などと批判が相次いでおり、NHKは批判を受けて番組ツイッターへの動画掲載を取りやめ「配慮が欠け、不快な思いをされた方におわびいたします」とコメントを発表ししていた。

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2020年6月17日のニュース