中居正広 SMAP再結成の可能性「ゼロではない」 解散から3年、独立決断の胸中

[ 2020年2月22日 05:30 ]

ジャニー喜多川さんの遺骨をポケットに忍ばせて会見した中居正広(撮影・小海途 良幹)
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 タレントの中居正広(47)が21日、都内で会見し、3月いっぱいでジャニーズ事務所を退社することを発表した。2日前に個人事務所「のんびりな会」を設立したことも明かし、4月から独立して活動する。16年末に「SMAP」が解散して以降も“ツートップ”の木村拓哉(47)とともに事務所に残って活動を続けてきたが、入所から35年目に大きな決断を下した。会見ではSMAPの再結成の可能性を「ゼロではない」と含みを持たせた。

 午後4時に時間無制限で始まり、110分間に及んだ会見は中居のワンマンショーだった。会場で自ら報道陣を出迎え、開始前からコミュニケーションを取る異例の形式。自身の“前説”で緊張感を和らげ、明るい雰囲気の中、口を開いた。

 16年末のSMAP解散から3年2カ月。中居は退社の思いが芽生えた時期を「解散して一段落した時」とした。「次のステップに向けたギラギラしたものが解散から半年たっても湧き出てこなかった。3年で自分のメッキが剥がれてきている。環境を変えれば湧き出るんじゃないかという期待もある」。年齢的にも自分を試す最後のチャンスと決断した。

 解散時も退社か残留かで思い悩んだ。「決断がミスだったのか、判断能力が低下していたのか。正しかったのか、ブレていたのか、繰り返し考える期間だった」。これまでの時間の中でも自問自答する日々があった。

 事務所側には昨年5月から6月にかけて意向を伝えた。直後にジャニー喜多川前社長(享年87)が倒れ、7月9日に他界。さらに後輩タレントの退社などが重なり、先延ばしに。昨年いっぱいと考えたが準備期間を考えて来月末に決めた。

 SMAPの元メンバー4人には、前日20日にメールで伝えた。内容や返信について詳細は明かさず「返事は人それぞれ。(草なぎ)剛君の返事は1行くらいでした」。何人から返信があったかについては「半分ぐらい」とけむに巻いた。

 SMAPの再結成にも言及した。解散以降、ジャニー社長の葬儀でさえ5人がそろうことはなかったが「ゼロではないですし、100%ないとは言えない」と思いを打ち明けた。「再結成の気持ちは」との質問には「1人じゃないんです。5人ですし、さまざまな環境がある。話をするにしろ(対話を)重ねていかないといけない」と回答。これまでも考えたことがあることをうかがわせた。17年9月に退社した稲垣吾郎(46)、草なぎ剛(45)、香取慎吾(43)との共演についても「1%から99%の中にあると思う」と語った。

 質問内容にNGを出さず、要所でボケる爆笑会見。メンバーの「不仲説」について問われても「不仲でいいんじゃないですかね。本人たちが分かっていれば」と冗談交じりに回答。「実際のところは…」と突かれると「それは言わない」とピシャリ。ノーガードと見せかけ守るべきところは守る。気付いてみれば中居がすべてをコントロールした会見だった。座右の銘は「用意周到」。1人でどこまでできるのか。3年2カ月かけ十分な準備をしてのリスタート。最後は「じゃあ帰りますね!」と明るく、新しい一歩を踏み出した。

 ◆中居 正広(なかい・まさひろ)1972年(昭47)8月18日生まれ、神奈川県藤沢市出身の47歳。86年に14歳でジャニーズ事務所入り。88年にSMAPのメンバーとなり、91年にデビュー。俳優としてはドラマ「味いちもんめ」「砂の器」「ATARU」などで主演。NHK紅白歌合戦の司会を計6回担当するなど、安定感のあるMCが好評。野球好きは父親の影響で、少年野球チームでもプレーした。血液型A。

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