NHK放送総局長、紅白史上最低視聴率も「気にしていない」 問題は“大みそかにTVを見ない人”の増加

[ 2020年1月22日 15:52 ]

東京・渋谷区のNHK社屋
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 NHKの木田幸紀放送総局長は22日の定例会見で、昨年大みそかの「第70回NHK紅白歌合戦」の平均視聴率が史上最低だったことについて、「視聴率が上がらなかったことは気にしていません」と述べた。

 それよりも「気になったのは大みそかにテレビを見ないという人たちが20代男性を中心に相当多くなって。テレビのプログラムが、紅白のように非常にたくさんの人に親しまれてきたプログラムがこれからどうしていくかがテレビ全体の課題」と問題を提起。

 「今年の紅白はネットを活用して。常時同時配信が始まった後の最初の紅白で、どうやってテレビの前にいない人にアプローチするか。やり甲斐がある課題と思います」と語った。

 昨年の紅白については「小学生の方から若い世代にも随分見て頂いた。その分、年配の方に、これからどう楽しんで頂くがこれからの課題」と分析。また、ドラァグクイーンを出演させながら、紅白に男性と女性と分けて競わせるという従来のスタイルについて「そういう意見が前からあります」と疑問の声があることを受け止めた上で「最終的には現場に、しっかり考えていってもらう事柄」と話した。

 歌唱時間を削って、けん玉やイリュージョンを見せる演出方などについてNHK側は「様々なご意見、ご批判があるかもしれませんが、我々としては1年間の総決算のお祭りだと思っていますので、どういうジャンルのものでも楽しんでいただけるように演出している」と説明。

 生放送部分を削って、収録映像の放送に時間を割いたことついては「様々な演出上の都合により、そういうことがあった、そこに意図があったとすれば、よりよく見せるための演出」と回答した。

 昨年の紅白は午後9時から11時45分の第2部は37・3%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)で、前年より4・2ポイント減。過去最低だった2015年の39・2%を下回った。

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