【日本映画大賞・監督賞】「蜜蜂と遠雷」石川慶監督 しずく一つに意味 こだわりの絵

[ 2020年1月22日 05:30 ]

2019年毎日映画コンクール ( 2020年1月21日 )

監督賞を受賞した「蜜蜂と遠雷」の石川慶監督
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 大賞に加え、自らも監督賞を受賞した石川監督は「撮影監督のピオトル(・ニエミイスキ)と京橋のフィルムセンターに行った際、昔のポスターに“毎日映画コンクール◯位”とか書いてあるのを見て、“そうか、こういう作品の列の中に加わるんだ”と感慨深いものがありました。重みを感じます」と語った。

 17年に直木賞と本屋大賞をダブル受賞した恩田陸さんの小説を映画化。国際ピアノコンクールに挑んだ4人の葛藤と成長を“音”で鮮やかに映し出してみせた。スタッフや出演者と奏でた「2時間のコンチェルト」は臨場感たっぷりで、新しい音楽映画を提示した。

 NHKが制作するショパンコンクールのドキュメンタリーも参考にしたと話す。「ステージ脇で緊張している若い子たちを見ているだけで、こちらも手に汗を握る。うまくいった時の笑顔を見れば、一緒に喜べる。そうした瞬間を切り取っていけば勝ち目はあるんじゃないかと思った」

 セリフでくどくど説明するのは避けた。疾走感を出すために馬の映像を挿入したり、しずく一つにも意味を持たせるなど、絵にもこだわった。松岡茉優が演じた栄伝亜夜と鈴鹿央士扮する風間塵の連弾は長く語り継がれそうな名場面となった。

 ショパンを生んだポーランドの国立大学で映画を学んだ。今作が2本目の長編。配信など上映環境が多岐にわたる時代だが、「自分としては映画を意識して作っていきたい」と頼もしい俊英だ。

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