大河「麒麟がくる」沢尻容疑者出演シーン撮り直しは多難 厳しい代役探し

[ 2019年11月19日 09:30 ]

沢尻エリカ容疑者逮捕

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の劇中衣装の沢尻エリカ
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 【エリカ 転落の真相 3】 放送開始まで1カ月半。対応に苦慮していたNHKがついに撮り直しの決断をした。近く正式発表するとみられる。

 本紙の取材では12月からの撮り直しを目指しているが、大河史上初とみられる放送開始日の延期が現実味を増している。沢尻容疑者は初回から登場する主要キャストの一人。出演シーンが多く「1、2週間延ばすだけでは足りないかもしれない」と関係者が語る異常事態となっている。

 3月に麻薬取締法違反容疑で逮捕されたピエール瀧(52)が現在放送中の大河「いだてん~東京オリムピック噺~」に出演していたため、撮り直しは2作連続。局内では「呪われているのか」との恨み節まで飛び出した。

 沢尻容疑者は主人公の明智光秀の主君である斎藤道三の娘で、後の織田信長の正妻、濃姫役。6月にクランクインし、来年3月放送分の10話まで撮り終えていた。中でも放送開始まもない第3話は濃姫がメインの物語。制作側は局内で「12月の1カ月で撮り直すことができれば1月5日の放送開始に間に合う」と強気に説明しているが、物理的に無理とみる関係者は多い。代役を探し始めたばかりで、有力候補すら挙がっていない。NHK関係者は「こんなに急にスケジュールを押さえられる人気女優はいるのか。12月までに見つけられるのか」と頭を抱えている。いずれも厳しい状況だが、編集作業ではどうしても顔が残ってしまうため撮り直しを選ばざるを得なかった。

 そんな中、芸能関係者の間で「破格になるのではないか」と注目されているのが、今回の撮り直しに伴う賠償額だ。局内では新たな撮影スタッフ確保のほか、解体したセットも組み直さなければならず「損害額は3億円超に膨らむ可能性がある」と語るドラマ関係者もいる。

 タレント個人の不祥事で発生した賠償金は、仕事の窓口となったプロダクションが一度肩代わりし、その後、双方の負担額について話し合っていくのが一般的。CMなどの違約金を加えると、沢尻容疑者の場合は芸能界史上最高の5億円を超える可能性も指摘されている。

 取り調べに「家族と仕事の関係者に迷惑をかけ大変申し訳ない」と謝罪の言葉を口にしている沢尻容疑者。所属事務所に莫大(ばくだい)な賠償金の立て替えでも迷惑を掛けることになる。

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