中山仁さん悼む…「サインはV」で共演の岡田可愛「天国から私たちに喝を」

[ 2019年11月12日 05:30 ]

中山仁さんら出演陣がそろった「サインはV」の主題歌ジャケット。中山さんの右後ろが朝丘ユミ役の岡田可愛、左後ろがジュン・サンダース役の范文雀さん
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 1960~70年代のスポ根ブームを象徴する人気テレビドラマ「サインはV」の熱血コーチ役などで活躍した俳優の中山仁(なかやま・じん、本名中山仁平=なかやま・じんぺい)さんが10月12日午後5時25分、肺腺がんのため東京都内の自宅で死去した。77歳。東京都出身。葬儀・告別式、お別れの会は故人の遺志で行わない。

 ▼岡田可愛(「サインはV」で共演)オシャレで、ファッション誌から飛び出したような方でしたので、年をとるとか亡くなるとかが似合わない。ただただ驚いています。ドラマの撮影中も役柄のキャラクターをくずさず、当時20歳の小娘だった私にとっては気軽に話しかけるにも“敷居の高い”方でした。10年ほど前、偶然、世田谷のコーヒーショップでお会いしました。「最近は舞台をやっているんだ」という話をされて、相変わらず格好良かった。天国から私たちに喝を飛ばして、ビシビシとしごいてほしいです。

 ▼岸ユキ(「サインはV」でキャプテン役)女の子ばかりのドラマで、その中で仁さんは美男子でイケメンでドキドキする存在でした。でも、素顔は三枚目。はなをかんで、女の子たちが「いやだぁ」という反応をすると「まだ奥に残ってんだよ」なんて言って。ドラマでは鬼コーチのイメージでしたが、実はまったく逆のひょうきんな人でした。作品が終了して、しばらくは同窓会のように毎年集まっていましたが、だんだんそれもなくなってしばらくはお会いしていませんでした。テレビなんかでは素敵にお年をめされたと見ていました。寂しいですね。

 ▼長谷川初範(特撮ドラマ「ウルトラマン80」で共演)いつもカッコ良く、少しおちゃめで頼りがいのある地球防衛軍の私たちのキャップでした。俳優としても、いつも真面目に取り組み緊張感を保つ見習うべき先輩でした。心からご冥福をお祈りいたします。

 ▽「サインはV」 69~70年にTBSで放送。64年東京五輪での「東洋の魔女」金メダルや、68年メキシコ五輪での男子代表の銀メダルによるバレーボールブーム真っただ中、平均視聴率32・3%、最高39・3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。主人公は岡田可愛が演じた朝丘ユミ。故范文雀さんが演じたジュン・サンダースとの「X攻撃」や「稲妻落とし」などの必殺技も人気に。「柔道一直線」「金メダルへのターン!」などと並び、実写スポ根ドラマの草分け的番組となった。

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2019年11月12日のニュース