藤井聡太七段“残った”2勝目! 次戦は21日羽生善治九段と大一番

[ 2019年10月19日 05:30 ]

王将戦挑戦者決定リーグで糸谷哲郎八段(右)と対局する藤井聡太七段
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 将棋の第69期大阪王将杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)は18日、東西の将棋会館で挑戦者決定リーグの対局が行われ、大阪では藤井聡太七段(17)が糸谷哲郎八段(31)に108手で勝利した。渡辺明王将(35)への挑戦権を懸けた戦いを2勝1敗とした。東京では羽生善治九段(49)が143手で勝ち、通算2勝0敗とした。21日には藤井と羽生が対戦する。

 相手の踏み込みにも動じず、正着を重ねる冷静さが光った。藤井は後手。戦型は角換わりになり、超ハイペースで指し手が進んだ。午前中に糸谷が角を成り込み、攻めの態勢を築く。そして63手目、糸谷が敵陣に打った金取りの銀で8月、同じ後手番の藤井が村山慈明七段(35)に敗れた叡王戦段位別予選の前例を離れた。

 藤井が一度は敗れた将棋を指し直すという選択は、その後に勝算ありの構想を見いだした証だろう。もちろんその叡王戦を下地とし、勝った先手で指し手を進めた糸谷にも秘策の銀だったはず。互いの確信と意地が午前中からぶつかった。

 午後、糸谷が馬取りを放置して中段に桂を放つ。55分の熟慮を経て馬を取った藤井に糸谷は即座に桂を跳ね出して藤井王を包囲した。ところが、90分の大長考を経て糸谷は読みのほころびを悟る。

 「自分からひどい変化に飛び込んでいると気づいた」。大阪大大学院でドイツ哲学を学んだ竜王経験者。「怪物」の異名を持つ糸谷に読み勝った藤井は、相手の桂跳ねを「急所の筋なので警戒はしてました」と回想し、「激しい展開で際どい将棋かなと思いました」と総括した。

 敗れればタイトル初挑戦へ黄信号がともる2敗目だった。リーグは7人による総当たりで相星の場合は上位2人によるプレーオフで挑戦者が決まる。7人によるリーグが始まった第31期以降、2敗して挑戦者になったのは昨期まで計38期で延べ14人。ただ、藤井が不利なのは順位による。

 リーグ初参戦の藤井はランキング5位。上位4人に2敗が複数いると藤井は同じ2敗でもプレーオフへ進めない。2敗、しかも5位で挑戦権をつかんだのは38期で3人しかいない土俵際だった。

 これでトップに並ぶ2勝目。21日は昨年2月の朝日杯で勝って以来2度目、羽生との大一番が待っている。「羽生さんとの長い時間の将棋は初めて。楽しみだし、力を尽くして戦いたい」。勝てばタイトル初挑戦が現実味を帯びだす。

 ▼王将戦の挑戦者決定リーグ 例年9~11月に実施。シードされた前期リーグ上位4人(順位1~4位)と、予選を勝ち上がった3人(同5位)で争う。リーグ戦で同率首位が複数出た場合は原則として順位上位2人による1局だけのプレーオフが行われ、挑戦者を決める。

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