「スカーレット」北村一輝 10年かかった念願の朝ドラ 憎めぬダメ親父で存在感 子役・川島夕空「偉い」

[ 2019年10月5日 08:15 ]

連続テレビ小説「スカーレット」で朝ドラに初出演、“昭和の父親”を体現している北村一輝(C)NHK
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 俳優の北村一輝(50)がNHK連続テレビ小説「スカーレット」(月~土曜前8・00)で朝ドラ初出演。主人公・川原喜美子の父親役で“昭和の男”を熱演している。10年かかったという念願の朝ドラ初参加で奮闘。憎めないダメ親父ぶり、ネイティブの“大阪ことば”が早くもインターネット上で話題を呼んでいる。「偉い」と感心する“スイちゃん”こと子役の川島夕空(ゆあ=11)との名コンビぶりや役作りについて、北村に話を聞いた。

 女優の戸田恵梨香(31)がヒロインを務める朝ドラ通算101作目。タイトルの「スカーレット」とは「緋色」のこと。フジテレビ「夏子の酒」「妹よ」「みにくいアヒルの子」、日本テレビ「ホタルノヒカリ」などで知られる脚本家の水橋文美江氏(55)が朝ドラに初挑戦するオリジナル作品。“焼き物の里”滋賀・信楽を舞台に、女性陶芸家の草分けとして歩み始める1937年(昭12)大阪生まれのヒロイン・川原喜美子(戸田)の波乱万丈の生涯を描く。

 北村が演じる川原常治(じょうじ)は大阪出身。小学校を卒業後、商家に丁稚奉公に。両親は既に亡く、兄2人も戦争で失っている。山っ気があり、戦前からいろいろな商売に手を出してきたが、すぐに見栄を張って酒を振る舞う癖と、困った人を見捨てておけない人のよさで、金が全く身につかない。

 1947年(昭22)、借金から逃れるため、ツテを頼りに一家で信楽へ。上り調子の窯業で、運搬の仕事を始める。亭主関白の一面があり、3人の娘はこよなく愛しているが、しつけには厳しい。喜美子の明るさと楽天家は父親譲りだ。

 朝ドラ初出演について、北村は「念願が叶っての出演でしたので本当に幸せです。朝ドラに出るのが夢だったといっても過言ではない!(笑)本当です。大河ドラマ(2009年「天地人」)の撮影中に、土曜スタジオパークで『朝ドラに出たい』と話していました。そこから10年かかりましたね」と大喜び。

 常治というキャラクターについては「昭和のお父さんです。今の時代からすると、子どもを叱る時に怒鳴って、ちゃぶ台をひっくり返すなんてことありませんよね。でも昔は人と人の距離も近く、今のように恵まれた時代ではない分、そういった貧しさの中で、それぞれの役目を背負い一緒に困難を乗り越えていかなくてはならない。だからこそ、子どもへのしつけも厳しくなったりするのだと思います」。第1話(9月30日)、引っ越し早々、男の子とケンカをした喜美子を「アホンダラ!もう二度とケンカはアカン!ケンカ禁止や!何を言われても何をされても、黙って、じっと耐えとけ!」と戒めた。

 「まだ時代背景が戦後ということもあるかと思います。一見すると、亭主関白で、酒ばかり飲んでいる自分勝手な父、借金もしたりと…いいことゼロですが、常治には『怒る』の裏側に深い愛情がある。愛情があるからこそ怒鳴ったり、愛情があるからこそ本気で怒れる、その絆が家族にも伝わっていて、根本には必ず愛がある。表面的には『もう常治という親父、いい加減にしろ!』と感じる時もあると思いますが、見ていると何か憎めない。そんなところがあるキャラクターではないかと思います」と解釈。第2話(10月1日)、大阪で暴漢に襲われていた謎の旅人・草間宗一郎(佐藤隆太)が何者かも分からないのに「行くアテなさそうやから、元気なるまで家来い言うたったんや」と助け、連れて帰ったのも愛情深さゆえ。

 撮影は「すごく楽しいです」と笑顔で「例えば(三女)百合子役の子役は年齢が上がるにつれて、どんどん変わっていきます。これは長い期間を描くドラマの醍醐味ですよね。成長の過程を見ることができ、家族を作っていける。そういった部分では、やはり短編のドラマとは違う面白さがありますよね」と手応えを示した。

 北村自身も大阪出身で「一つ注意していることと言えば、自分も含め、大阪ことばのネイティブ同士で話していると、話すスピードがすごく速くなる。だから気を抜いてしまうと、感情が乗ってくるにつれ、会話がどんどん速くなり、関西出身ではない人には聞き取れない会話になってしまいがちです。気持ちが乗っている時は速いし、逆に遅くなった時は『あ、途中で気づいたな』と思ってください。それはそれで見ていて面白いのではないかと思います」と笑った。

 ヒロインの幼少期を演じるEテレ「みいつけた!」3代目スイちゃん・川島とは、漫才コンビのような会話を展開。「もう本当に元気で、度胸もあり、関東出身にもかかわらず、しっかりと大阪ことばのセリフも覚えて完璧に準備していて、すごく偉いなぁと感心していました。彼女の持っている根本的な明るさや目の強さも印象的です」と絶賛。「2人で『何してんねん!』のような、ボケとツッコミを何度もやっていました。仲がいいからこそできる、大阪ならではの対話です。全国的に見ると分かりにくいかもしれませんが、大阪だと親しいからこそ突っ込んだりしますよね。『アホか』の中にも親しさがある。そういった部分を取り入れ、2人で一緒に雰囲気を作りました。時間が空いている時には、なるべく子どもたちと話をしていましたね。子どもたちがなるべくやりやすいようにと、温かい現場づくりを心掛けていました」と腐心を明かした。

 「川原常治という役を是非、深く見てほしいですね。たまに許せない部分もあると思います。お酒を飲みすぎたり、怒ったり、逃げたり、器の小さい男でもありますが、その奥には『愛』という人間が必要としている部分がしっかりとあるキャラクターになっていると思います。是非、常治の表面だけではなく、その人の人間性を奥深く感じ、家族を含めた周りの人たちとのやり取りも楽しんでいただければいいなと思います。そして喜美子の頑張り、成長、そして愛情がドラマを通して皆さんに届きますように『スカーレット』ご覧ください」

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