広瀬竜王「矢倉」で豊島名人撃破“温故知新”89手決着 王将戦挑戦者決定リーグ

[ 2019年10月4日 05:30 ]

矢倉戦法で豊島名人(左手前)を下した広瀬竜王(撮影・我満 晴朗)
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 将棋の第69期大阪王将杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)は3日、東京都渋谷区の将棋会館で挑戦者決定リーグの1局を行い、広瀬章人竜王(32)が89手で豊島将之名人(29)を下した。広瀬は2戦2勝、豊島は1勝1敗。

 竜王VS名人の重量対決は先手の広瀬が矢倉を選択。古典的な戦法で、近年はプロ棋戦でも採用がまれな陣形だが「新しい考え方がたくさん出てきたので」と、あえて名人にぶつけた。序盤は互いに王を堅く囲みあう状態。昼休み直前に豊島が先に仕掛けたものの、広瀬が冷静に対応してペースをつかみ、逃げ切った。

 温故知新ともいうべき作戦が奏功し短手数で快勝した広瀬は「短期決戦ですが、結果的にこれが大きい星となってほしいですね」と柔らかな表情。2戦目で痛い1敗を喫した豊島は「これから修正して頑張ります」と顔色一つ変えず話した。両者は竜王戦7番勝負(11日開幕)での対決も控えている。

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2019年10月4日のニュース