「なつぞら」語り&なつの父親・内村光良 異例の背中だけ出演も“納得”の本編初登場「優しさ感じる」

[ 2019年9月17日 08:30 ]

連続テレビ小説「なつぞら」第146話。ヒロイン・なつの父親役として語りを務めるウッチャンナンチャン・内村光良(右)が“異例”の背中だけの出演(C)NHK
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 NHK連続テレビ小説「なつぞら」(月~土曜前8・00)の語りを、ヒロイン・奥原なつ(広瀬すず)の戦死した父親役として務めるお笑いコンビ「ウッチャンナンチャン」の内村光良(55)が17日放送の第146話に、なつの記憶がよみがえるシーンでサプライズ出演した。ついに本編初登場を果たしたが、顔は映らず、映ったのは後ろ姿の背中と手だけ、セリフもないという異例の形の出演。内村が“男の背中”で雄弁な芝居を披露した。制作統括の磯智明チーフプロデューサー(CP)に、実物の内村登場の舞台裏を聞いた。

 広瀬がヒロインを務める節目の朝ドラ通算100作目。大河ドラマ「風林火山」や「64」「精霊の守り人」「フランケンシュタインの恋」、映画「39 刑法第三十九条」「風が強く吹いている」などで知られる脚本家の大森寿美男氏(52)が2003年後期「てるてる家族」以来となる朝ドラ2作目を手掛けるオリジナル作品。戦争で両親を亡くし、北海道・十勝の酪農家に引き取られた少女・奥原なつが、高校卒業後に上京してアニメーターとして瑞々しい感性を発揮していく姿を描く。

 第146話は、生き別れた妹・千遥(清原果耶)と28年ぶりに再会したなつは、千遥の働く神楽坂の料理屋「杉の子」にお客として来てほしいと言われ、兄・咲太郎(岡田将生)光子(比嘉愛未)信哉(工藤阿須加)明美(鳴海唯)とともに足を運ぶ…という展開。

 千遥が作る料理は進み、最後に咲太郎が料理人だった父(内村)の思い出の味、天丼を注文。みんなで食べていると「お母さんだよ。空襲で死んだお母さんが、いつも作ってくれていたんだよ、天丼は。お父さんが揚げた天ぷらを、いつも横で働いていたお母さんが、だしを取ってタレを作って。思い出した」と、なつの記憶がよみがえり、両親が登場した。父は内村、母は1993年前期の朝ドラ第49作「ええにょぼ」のヒロインを務めた戸田菜穂(45)が演じた。

 内村がなつの父親と分かったのは第9話(4月10日)。東京にいる兄・咲太郎(渡邉蒼)に会いたいと家出した8歳のなつ(粟野咲莉)が1人河原に残され、父の形見の手紙を読んだラストの語り。「こうして、なつにとって、その日は夢のような1日になりました。なつよ、私は約束通り、今もおまえと一緒にいるよ」と一人称になり、実は「語り=ヒロインの父親」という設定が明らかに。ナレーションの“正体”が途中で分かるという異色の仕掛けだった。

 この時点で、内村本人が回想シーンに登場する可能性が生じたが、ついに最終盤で実現した。

 第146話の台本には「記憶の父」と書かれており、磯CPは「その場面にリアルの父親を出すか、出さないかは制作側に委ねられた部分がありました。演出の田中正監督とも話をしましたが、なつの記憶を表現するには、それを呼び起こす天丼を作る過程も含め、どうしても実物の天丼を見せないといけない。そうすると、その天丼を作る両親も当然、出てくることになります。母親役は満を持して戸田菜穂さんにお願いしましたが、そうなると父親役の内村さんにご登場願うしかないということになりました」と内村の出演経緯を説明。

 内村の顔を映さない理由については「味の記憶を大切にしたいと思いました。なつが今回、両親の記憶を呼び起こすきっかけとなったのが天丼の味です。そして、その味が妹・千遥に引き継がれていることに、なつたちは運命を感じます。父親を感じせるものはこれまでも絵や手紙で出てきており、今回のシーンでは天丼の他に具体的なものをあまり見せない方が良いと思いました」。内村本人も「むしろ背中だけの方がいい」と納得していたという。

 内村は料理指導の下、天ぷらを揚げる段取りをマスター。実際に天ぷらを揚げ、天丼を作る一連の流れを撮影した。磯CPは「内村さんには、しっかり板前を背中で演じていただきました。背中だけでも内村さんの優しさが感じられるんじゃないでしょうか。現場では『揚がったよ!』『はいよ!』といった内村さんの軽妙なアドリブ芝居もあって、和やかな雰囲気で撮影は行われました。きっと奥原家の食卓は、こんなふうに楽しかったんだろうなと想像しました」と振り返り、スタジオの様子を明かした。

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