山田洋次監督 初の松竹新喜劇演出 渋谷天外「胸がドキドキしています」

[ 2019年9月6日 18:50 ]

松竹新喜劇を初めて手がける山田洋次監督(前列左から3人目)と渋谷天外(同4人目)、藤山扇次郎(同右端)                             
Photo By スポニチ

 山田洋次監督(87)が初めて松竹新喜劇を演出する「松竹新喜劇錦秋特別公演 大阪の家族はつらいよ」(大阪松竹座、11月13~24日)の制作発表が6日、大阪市内で行われ、同監督とともに劇団代表の渋谷天外(64)らが出席した。

 同作は山田監督が2016年にメガホンをとりヒットした「家族はつらいよ」を、大阪に舞台を移し展開。山田監督によると、映画「男はつらいよ」シリーズで長年コンビを組んできた俳優の故・渥美清さんが、故・藤山寛美さんの大ファンで、劇団が東京で公演を行った際には初日、中日、千秋楽と観劇するほどだったという。「渥美さんが楽しそうに話してくれるのが懐かしい思い出。今回の話はボクにとっても夢のような話」と少年のように声を弾ませた。

 天外も「寅さんの監督がウチの劇団を演出してくれるなんて、胸がドキドキしています。(松竹新喜劇の名作)『桂春団治』に匹敵するような名作にしていきたい」と力を込めた。 

 しかし一言一句、台本に書かれたセリフを大事にする山田監督に対し、台本をベースに役者それぞれが自分の言葉で発する松竹新喜劇の面々は、その細かい演出法に戦々恐々。天外は「非常にシビアな演出だと聞いて、全員がビクビクしております」と笑わせながらも「心が通ったお芝居になっていけば」と意気込んだ。
 その言葉に山田監督が「芝居が良くなるなら、どんなに変えてもいいですよ」と甘い顔を見せると、演出助手のわかぎゑふ氏(60)が「今から甘やかしちゃダメですよ」と監督にピシャリ。爆笑を誘った。公演は「舞妓はんと若旦那」との2本立て。

続きを表示

2019年9月6日のニュース