【記者の目】錦戸の関ジャニ脱退と退社は…巨大帝国の“宿命”

[ 2019年9月6日 07:30 ]

関ジャニ錦戸 脱退&事務所退所を発表

ジャニーズ事務所
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 関ジャニでは昨年、渋谷すばるがグループを脱退し、事務所も退社した。これが錦戸の脱退と退社のきっかけのひとつになったのは間違いない。

 渋谷が37歳で錦戸が34歳。グループのデビューから15年がたち、アイドルとは別の生き方をしてみたいと考えても不思議ではない年代。渋谷は独立という新たな道を選び、事務所やほかのメンバーからも許された。それを見て、錦戸が「自分も」と考えたとしてもおかしくはない。ジャニーズをよく知る関係者は「メンバーの脱退や退社は必ずほかのメンバーに波及する。だから事務所はそういった問題に敏感になる」と語る。特にジャニーズは全タレントの育ての親であり、精神的支柱だったジャニー喜多川社長を失ったばかり。関ジャニだけでなく、ほかのグループのメンバーにまで動揺が広がる懸念もある。

 ただ、メンバーの脱退と退社は、巨大になりすぎたアイドル王国の“宿命”であり、避けられない課題でもある。

 ジャニーズに所属するグループは現在、デビュー組だけで14組。メンバーは70人以上に上る。これだけの大所帯になると、事務所側がメンバー全員の意向や不満を理解しケアするのは事実上不可能。独立を進めるメンバーがいても実態を把握しにくくなっている。

 大きくなり過ぎたジャニーズ事務所。手掛けたアイドル一人一人を、全力でバックアップしていくという“ジャニーさんイズム”を貫くのは、もう難しいのかもしれない。 (文化社会部デスク・小枝 功一)

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