デビュー20周年の笹本玲奈「ノーサイド・ゲーム」は「大きな出会い」アストロズ部員との涙「自然と」

[ 2019年9月1日 09:30 ]

日曜劇場「ノーサイド・ゲーム」は「大きな出会い」と語る笹本玲奈(C)TBS
Photo By 提供写真

 ミュージカル女優の笹本玲奈(34)がTBS日曜劇場「ノーサイド・ゲーム」(日曜後9・00)にレギュラー出演し、地上波連続ドラマに10年ぶりに挑戦。ラグビー部を支える“紅一点”として存在感を発揮している。

 数々のヒットドラマや映画の原作を生み出してきた作家・池井戸潤氏(56)が書き下ろし、6月13日に刊行されたばかりの同名小説(ダイヤモンド社)を早くも映像化。大手自動車メーカー「トキワ自動車」を舞台に、経営戦略室のエリート社員から一転して府中工場の総務部長に左遷されたサラリーマン・君嶋隼人(大泉洋)が、14億円もの“赤字”を抱えて低迷しているラグビー部「アストロズ」のゼネラルマネジャー(GM)として再起をかける姿を描く。

 笹本が演じるのはトキワ自動車府中工場の総務部員で、アストロズのアナリストを務める佐倉多英。あらゆる情報を集め、分析し、選手たちにレクチャーを行うチームのブレーン。君嶋GMや柴門琢磨監督(大谷亮平)の右腕として不可欠な存在だ。

 「下町ロケット」「陸王」などで知られるチーフ演出の福澤克雄監督は“顔アップ”や撮る角度を変えての長回しなど情感あふれるダイナミックな画作りが十八番。「“顔アップ”については、自分のリアルなサイズよりも大きく映る自分の顔を見るのは初めてです。目線には気を付けなければ、と思いました。少しでも目線がブレたり、まぶたがピクッと動いてしまうと演出の邪魔になってしまうこともあるので、気を付けなければいけないです。顔アップは難しいですね。長回しについては、他のドラマの経験がほとんどないので、これが普通なんだと思ってしまいますが、そう言われてみると以前出演させていただいたドラマでは、もう少し短くカットがかかっていたような気もしますね。私はもともと舞台をやっているので、通した方がありがたいです。気持ちを乗せて演技をしている時に流れの途中でカットがかかると、その気持ちが途切れてしまうので、長回しの方がどちらかというとやりやすいです」とチャレンジしている。

 アストロズ部員と一緒に涙する姿も印象的。「第6話(8月18日)で本並さん(天野義久)が現役を退くことをみんなに伝えるシーンの撮影中は、私もそうでしたが、アストロズもみんな本気で泣いてました。たぶんラガーマンの皆さんは実際に経験してきたことと重なったんでしょう。みんなホントに号泣していましたし。本並さんはメンバーの中で最年長で、長年アストロズを支えてきたというのが表情とか存在から見て取れるので『もう体が限界なんだ』というセリフを聞いた時の重みとか切なさで胸がキュッとなり、自然と涙が流れました」と振り返った。

 アストロズを常々“中二男子”と表現しているが「現場では、まさに中二男子のような低レベルなことで、よく盛り上がっています。言動がまるで中学生です。でも素晴らしいと思うのが、どんなに疲れていても、どんなに遅くまで撮影していても、あのテンションをキープしている点です。誰一人疲れた顔をして、しんどそうにしている人はいないですし。人生を懸けて試合に挑んでいるラガーマンの方人たちって、普段から根詰めていたら精神的に追い詰められちゃうんだろうなと。だから、みんな、あんなふうに中二男子みたいに盛り上がってバランスを保っているのかなぁと思っています。みんなそう思って明るく振舞っているのかホントにバカなのか(笑)は分かりませんが、少なからず他のキャストもスタッフさんも、あれだけ明るい感じに助けられているので、中二男子でいてくれてありがとうございます!(笑)」と感謝した。

 名作「アニー」を見てミュージカルを志し「そこからいろいろなオーディションを受け続けて」、1998年「セブンイレブンPRESENTS ザ・ミュージカルアイドルオーディション NEWピーターパン」でグランプリ受賞。「ピーターパン」の5代目主演としてデビューした。

 2007年に「ミー&マイガール」「マリー・アントワネット」で第32回菊田一夫演劇賞に輝くなど、数々のミュージカルに出演。今作の後もブロードウェイ・ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」(11月6日~20年1月13日・IHIステージアラウンド東京)、地球ゴージャス25周年祝祭公演「星の大地に降る涙 THE MUSUCAL」(来年3月10日~4月13日・舞浜アンフィシアター、5月3~14日・フェスティバルホール)が控える。

 今年7月には20周年を記念したアニバーサリーコンサートを開催。「この間、デビュー20周年の記念コンサートがあり、過去を振り返ったりする機会が多く、いろいろなことを考えている折に、今回のお話を頂きました。ドラマ自体も久しぶりでしたし、舞台だけでなくドラマもにも出演したいと思っていたので、この作品との出会いは大きいです。すごく大きな位置付けです。そして何よりも、主演の大泉さんとご一緒できたというのが、すごく大きいです。あれだけお芝居の達者な方とご一緒できて、本当にたくさんのことを学びましたし、お芝居だけではなく現場の雰囲気づくりついても、とても気を遣われていて、そういったところも勉強になりました」と大きな財産に。

 今後については「私のことをこのドラマで知ってくださった方がホントに多いと思うので、これをきっかけに是非一度ミュージカルを見に来ていただきたいです。そして、逆に普段はミュージカルしか見ないという方も、これをきっかけにテレビドラマを楽しんで見ていただけたらと思います」と呼び掛けた。

続きを表示

2019年9月1日のニュース