円広志、亡き母への思い歌に…10・12大阪公演で新曲披露へ

[ 2019年8月29日 13:18 ]

10月12日にNHK大阪ホールで行うコンサートを告知した歌手の円広志
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 ヒット曲「夢想花」で知られる歌手の円広志(66)が29日、大阪市内で会見し、10月12日にNHK大阪ホールで行うコンサートを告知した。公演では4月発売の新曲「おかんの呼ぶ声」を披露する。5年前に2年間の入院生活を経て母・照子さんを82歳で亡くし、「母への思いが1年2年、年を追うごとに大きくなってきた。音楽をやってきた僕が音楽に思いを託すのは当然」として制作したという。

 円は高知県安芸郡東洋町出身。「強烈な貧乏で、家でウサギと山羊を飼っていて朝は山羊の乳、夜は川の魚を食べた。ある日突然山羊がいなくなったりした」と振り返る。厳しい生活の中、夫婦げんかが起こると、照子さんは3兄弟の次男だった円1人の手を引いて海辺で沈む夕日を見た記憶があるという。「夕日が沈んだら家に帰れる。僕は“早く沈め、沈め”と思いながら見たから止まって見えた」と苦笑いした。

 年を経て、家族でプロ野球阪神―巨人戦をテレビで見ていたとき、「この人たち、野球しているけれど仕事はいつしているの?」との照子さんの一言に爆笑したのも記憶の一断片。保守的で「危ないからやめろ」が口癖だったという照子さんだが、「夢想花」以降の円の活躍に「よくやってるね」と語っていたと明かし、その遺骨はネックレスにして持っているという。

 昨年デビュー40周年コンサートを開催し、ベテランの仲間入りを果たした。日課はスクワット120回、腕立て50回。現役への意欲は衰えず、カンテレ「よ~いドン」(月~金曜前9・50)で共演する落語家月亭八方(71)、歌手の先輩沢田研二(71)の年齢を当面の目標に掲げ「71歳になったら、八方師匠の76歳までやらなあかん」と意気盛んだった。

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2019年8月29日のニュース