吉本コメンテーター芸人ギャラ高騰、「闇営業問題」長期化余波

[ 2019年8月4日 05:30 ]

東京新宿区の吉本興業
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 反社会的勢力との闇営業問題に端を発した吉本興業の騒動が長期化し、各方面に影響が及んでいる。

 テレビ局では、ワイドショーが連日、問題を取り上げる中で思わぬ“ギャラ問題”が発生。吉本芸人をゲストコメンテーターに起用するためオファーをしているものの、なり手がいない状況が続き「ギャラが高騰し制作陣が悲鳴を上げている」(局関係者)という。

 同関係者は「従来、単発出演で1万円レベルの芸人なら今は1回あたり数万円。20万円レベルの芸人なら40万~50万円と数倍になる」と頭を抱える。

 放送作家は「芸人の大半は触れにくい話題。逆に新たなネタを掘り起こしたい番組側の需要は絶えず、高騰傾向が続く」と指摘。

 結果、各局による芸人への直撃取材が増加しており「それはノーギャラ」と中堅芸人。とろサーモンの久保田かずのぶ(39)らは番組に出演しており、別の放送作家は「“難しい仕事だがチャンス”とみるたくましい人もいるようだ」と話す。

 ドラマ、映画界にも余波は広がっている。吉本が制作段階から深く関わっている作品について、反社チェックの徹底を従来以上に強化。制作会社社員は「関わったスタッフの隅々まで調べる必要があり、調査費で予算が圧迫されている」と証言する。

 配給会社関係者によると「数億円規模の大作なら体力はあるが、単館上映の映画など、安い資金で作る作品にとっては死活問題」という。意外な方向に飛び火する騒動。沈静化を望む声も多い。

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2019年8月4日のニュース