紀藤正樹弁護士 “死亡免責”誓約書に「コンプライアンス的な意識が会社だけでなく社員に徹底してない」

[ 2019年8月1日 11:25 ]

テレビ朝日の社屋
Photo By スポニチ

 弁護士の紀藤正樹氏が1日、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜前8・00)に生出演。吉本興業がタレント養成所「NSC」の合宿参加希望者に対し、「合宿中に死亡しても(吉本興業は)責任は負わない」などと同社への免責事項を盛り込んだ誓約書への署名を求めていたことについて言及した。

 MCの羽鳥慎一アナウンサー(48)が「(吉本は)引継ぎのミスだったと言っている」と話すと、紀藤正樹弁護士は「引継ぎのミスっていうこと自体が、前の誓約書が残っていたってことでしょ。新しく誓約書出した人もこの文言でおかしいと思わなかったってことですよね」と指摘。その上で「つまりコンプライアンス的な意識が会社だけでなく社員に徹底してないことが本当に問題なんですよ。今回、(岡本)社長が会見して法令順守を指示したっていいますけど、現状できているかとても心配ですね」と話した。

 吉本によると、合宿は毎年、静岡県掛川市で開かれる「NSCお笑い夏合宿」。2017~19年の参加者の誓約書に、時間厳守や飲酒・喫煙の禁止に加え、合宿中の負傷や後遺症、死亡した場合にも吉本に対し責任を問えないなどとする免責事項が記載。さらにトラブルへの賠償請求などもできないと書かれていた。

 関係者によると、大崎洋会長が社長に就任した09年にコンプライアンス強化の方針が示され、免責事項の範囲が広がった。吉本は13年に専門家から免責事項などが不適切との指摘を受け、翌14年の誓約書から文言を削除していたが「手違いで、17年から従来の記述に戻った」としている。今年の参加希望者に配布後、内容が13年時に戻っていることに気付いた。既に修正し「今年の参加希望者には説明している」という。

続きを表示

この記事のフォト

2019年8月1日のニュース