吉本興業・岡本社長の会見に報道約100社&300人が出席 異例の5時間半のロング会見 

[ 2019年7月22日 21:07 ]

<吉本興業・岡本昭彦社長会見>会見に訪れた多くの報道陣(撮影・久冨木 修) 
Photo By スポニチ

 所属タレントらが特殊詐欺グループとの間に行った闇営業に発する一連の騒動で、吉本興業の岡本昭彦社長が22日、東京都新宿区内で問題発覚後、初めて記者会見に臨んだ。

 この日の会見に集まった報道機関は約100社約300人の記者、カメラマンが出席。岡本社長のほか同社からは藤原寛副社長、東京マネジメントセンター長の中村聡太氏、株式会社よしもとアドミニストレーション広報室長の笠井陽介氏、吉本興業ホールディングス株式会社の法務本部長の小林良太氏が同席した。

 会見の10分ほど前に笠井氏から会見の流れの説明があり、質疑応答については「手が挙がらなくなるまで、お答えする」とすべての質問に答える姿勢であることを示した。笠井氏が「開始時間までお待ちください」と告げ、一旦、壇上から去ると、岡本社長らが控える舞台裏では「おーっ」という気合いを入れる声が響いた。

 会見冒頭ではこれまでの経緯が時系列に説明され、岡本社長が「コンプライアンスの徹底」と「タレント・ファースト」と再発防止と今後の会社の体制を示した。20日に「雨上がり決死隊」の宮迫博之(49)と「ロンドンブーツ1号2号」の田村亮(47)の二人に会見をさせてしまったことに対して、「あんなつらい思いをさせてしまい申し訳ない」と涙を見せた。二人に対しては「処分を撤回したい」ともこの場ではじめて明言し、大崎洋会長と自身の年俸を1年間50%にカットすると話した。

 記者からの質疑応答では処分対象となった芸人に対して、話し合いの中で「テープを録ってるんじゃないだろうな?」「会見するなら、全員クビ」といった恫喝があったのは事実なのかなどが問われ、「冗談だった」と説明する岡本社長。「なぜ謝りたいと言っているのに会見させなかったのか」や「在京5社。在阪5社は吉本の株主やから大丈夫や」の言葉の真意などについて問われ、言葉に詰まりながら答えた。3時間を過ぎたところで、約10分の休憩が入った。再開する頃には、後方のメディアの半数ほどが退席していたが、質問を求める報道陣の挙手は続いた。似たような質問が重なり、やや苛立ちを見せたのか、笠井氏は後半の会見開始から1時間ほど経過した時点で「あと3問で」と告げ、会見を切り上げようとすると、「話が違うじゃないですか。手が挙がらなくなるまで質問に答えると言っていたじゃないですか」と記者席からの抗議で会見は続行。

 最後に岡本社長は「本日はたいへん長い時間本当にありがとうございました。最後にあらためまして今回、反社会勢力の被害に遭われた方にお詫びを申し上げます。誠に申し訳ございませんでした」と頭を下げると、最後に手に持った白い紙を広げお詫びの言葉読み上げ、約5時間半に及ぶ会見を終えた。

続きを表示

この記事のフォト

2019年7月22日のニュース