「なつぞら」雪次郎好演の山田裕貴 今年は一時4作品掛け持ち「本番に命懸けて」成長

[ 2019年6月22日 08:15 ]

山田裕貴インタビュー(下)

連続テレビ小説「なつぞら」にレギュラー出演、ヒロインの幼なじみを好演している山田裕貴(C)NHK
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 “カメレオン俳優”の異名も持つ若手実力派の山田裕貴(28)がNHK連続テレビ小説「なつぞら」(月~土曜前8・00)で朝ドラ初出演。ヒロイン・なつの幼なじみ・小畑雪次郎を好演している。菓子職人修業のために上京した雪次郎だが、劇団「赤い星座」と出会い、高校時代に入れ込んだ演劇への情熱に再び火がつく。第73回(6月24日)からの第13週「なつよ、『雪月』が大ピンチ」は雪次郎にスポットが当たる。今年、一時は4作品を掛け持ちしていた山田は「この期間を乗り越えたら、今後、どっしりと構えていられるという感覚でした」と自身の成長に手応えを示した。

 女優の広瀬すず(21)がヒロインを務める節目の朝ドラ通算100作目。大河ドラマ「風林火山」や「64」「精霊の守り人」「フランケンシュタインの恋」、映画「39 刑法第三十九条」「風が強く吹いている」などで知られる脚本家の大森寿美男氏(51)が2003年後期「てるてる家族」以来となる朝ドラ2作目を手掛けるオリジナル作品。戦争で両親を亡くし、北海道・十勝の酪農家に引き取られた少女・奥原なつ(広瀬)が、高校卒業後に上京してアニメーターとして瑞々しい感性を発揮していく姿を描く。

 山田が演じるのは、十勝の菓子屋「雪月」の店主・小畑雪之助(安田顕)の長男・雪次郎。お調子者の目立ちたがり屋だが、一緒にいると気分が明るくなる、なつの大親友。十勝農業高校時代は芝居にハマり、演劇部長。クラスメイトのなつを部活に誘った。卒業後の昭和31年(1956年)の春、日本一の菓子職人になるべく修業のため、なつと一緒に上京した。

 父も修行した戦前から続く新宿の老舗ベーカリー兼カフェ「川村屋」で働くが、なつの兄・咲太郎(岡田将生)が製作部にいる劇団「赤い星座」の公演「人形の家」を見に行き、主演女優の亀山蘭子(鈴木杏樹)とも知り合いに。「人形の家」は連日、仕事終わりに第3幕だけ見に行くほどで、眠っていた演劇への思いが目覚める。雪次郎は川村屋を辞め、芝居の道に進む決意を固める。

 山田は愛知・東邦高校卒業後、所属事務所の養成所に入学。10年に開催された「D☆DATE新メンバーオーディション」の「D―BOYS部門」グランプリ。11年にテレビ朝日「海賊戦隊ゴーカイジャー」のゴーカイブルー/ジョー・ギブケン役で俳優デビューした。その後、着実にステップアップし、17年にはNHK「おんな城主 直虎」で大河ドラマ初出演。同年は出演映画が12本も公開され“カメレオン俳優”と呼ばれるようになった。

 この4月クールも朝ドラとテレビ朝日「特捜9 season2」(水曜後9・00)を掛け持ち。今年2~4月は4作品を並行し「この半年ぐらいで、しっかりとした休みは正月くらい。正月は富士山を見に行きましたが、あとはプライベートで何をしていたか、あまり覚えていないです」というほどの忙しさだった。

 「4作品を掛け持ちした2~4月は頭の中がゴチャゴチャになることもあったので、本番に命を懸けてました。本番は感じたままに演じるのがスリリングで楽しかったです。本番までは『あれを見落としていないか?』『時代はこう、設定はこう』とか、いろいろ考えているんですが、『よーい、スタート』の声と同時に、スッと切り替えられるようになりました。頭で考えたことは体に乗っけておいて、その上で、あとは感じたままに動けた瞬間がたくさんありました。そういう状態を『ああ、こういうふうに動くんだ』と俯瞰している自分もいたりして。それがすごく面白いと思いましたし、その面白みがなかったら、忙しいだけで本当に嫌になっていたんじゃないでしょうか(笑)。この期間を乗り越えたら、今後、どっしりと構えていられる、余裕が生まれるんじゃないかという感覚でした」と己のレベルアップを自負した。

 今秋には3年ぶりの主演舞台「終わりのない」(10月29日~11月17日、東京・世田谷パブリックシアター)が控える。SF要素を盛り込んだ唯一無二の世界観が観客を魅了してやまない人気劇団「イキウメ」の劇作家・演出家の前川知大氏と初タッグ。朝ドラを経験し、さらなる進化を遂げた山田の姿が見られそうだ。

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