「集団左遷」神木隆之介は“芝居の虫”役作りの苦しみ無縁?初共演の“先輩”福山雅治は「かわいらしい」

[ 2019年4月28日 08:00 ]

神木隆之介インタビュー

日曜劇場「集団左遷!!」で福山雅治と初共演する神木隆之介(左)(C)TBS
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 俳優の神木隆之介(25)がTBS日曜劇場「集団左遷!!」(日曜後9・00)にレギュラー出演。主役の福山雅治(50)扮する支店長に反発する部下役を緻密な演技で体現している。「役作りで苦しんだことはないかもしれません」という“芝居の虫”は、今回も「OKやNGを繰り返す過程は、すごく楽しいです」と生き生き。所属事務所の先輩・福山とは初共演。「かわいらしい人」と撮影エピソードを明かした。

 福山が主演を務める“平成最後にして令和最初”の同局看板枠・日曜劇場。作家・江波戸哲夫氏の「新装版 銀行支店長」「集団左遷」(講談社文庫)を原作に、50歳を目前にして廃店が決まっている三友銀行・蒲田支店の支店長となった片岡洋(福山)とリストラ寸前の銀行員たちが協力して下剋上に挑む姿をユーモラスにエネルギッシュに描く。

 脚本は「ROOKIES」「南極大陸」などのいずみ吉紘氏。演出は「ROOKIES」「義母と娘のブルース」などの平川雄一朗氏、「陸王」「ブラックペアン」などの田中健太氏、「IQ246~華麗なる事件簿~」「コウノドリ」などの韓哲氏が務める。共演は香川照之(53)中村アン(31)井之脇海(23)市村正親(70)三上博史(56)ら個性あふれるキャストが集結した。福山と香川は2010年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」以来9年ぶりのタッグとなる。

 神木が演じるのは、蒲田支店法人営業1課の滝川晃司。中学・高校・大学とエリート学校を卒業し、三友銀行に入行した秀才。頭脳も運動神経も抜群で、性格はクールにして器用。新宿西支店や大阪支店の法人営業を受け持つ幹部候補生だったが、ある出来事がきっかけにドロップアウトした。通称「奈落のエリート」。

 初回(21日)、「頑張る」が口癖の片岡に、理論派の滝川は反発。神木は「滝川が片岡に急に信頼を置くのは嫌だなと思いました。分かりにくい表現かもしれませんが、支店長のことを認める/認めないの2区分じゃなく、認めない中でも認めるという部分を細かく演じたいと考えています。例えば1話と2話だと分からなくても、1話と5話を見比べたら2人の関係性が変わったと見えるようにしたい。が毎日会っていると身長が伸びていることに気付かない親戚の男の子も、久しぶりに会ったら『おまえ、大きくなったな』と分かるみたいな(笑)。近くで見ると気付かないような変化を表現したいというのが、今回こだわっているところです」と演技プランを明かした。

 今年2月のあるインタビューで「役作りで苦しんだことはないかもしれません」と語っていたことに驚いた。

 「例えばピアノとか乗馬とか、その役を演じる上で技術的なことが必要な時は、もちろん大変なんですが、性格面とかキャラクターとかを考えるのは本当に楽しい。今回も『滝川がちょっとだけ片岡に心を開いたのかな?』とか、テストや本番でOKやNGを繰り返す過程は、すごく楽しいです。以前から?(役作りで苦しんだことは)ないかもしれません」

 所属事務所の先輩・福山とは初共演。「福山雅治と言えば、もう思い浮かぶイメージがあるじゃないですか。今回も、そのまま素敵な福山雅治。ほぼ毎日ご一緒させていただいていますが、いつ見ても完璧です」。その一方「年下が言うのもアレなんですが、キュートさ、かわいらしさがある人なんです」と肌で感じた印象を語った。

 「本番OKが出た後『あと、どれくらいで終わるんだろうね、このシーン』『ましゃ兄、そういえば(ズボンのチャック)開いてます』『あ、開いてた』みたいな(笑)。そんなところも、かわいらしい。すごくないですか?ズボンのチャックを開けていて、かわいらしいと思える人って、なかなかいないですよね」

 俳優としての福山については「器が大きい人。例えば片岡のセリフで終わるシーンがあるとして、テストの時はしなかったんですが、本番で『そのセリフに、こう返してみたい』とアドリブを試してみると、福山さんもすぐに反応してくださるんです。いきなりやっても、どんと来いというか、ちゃんと受け止めて返してくださる。滝川君なら人に触られたりするのがあまり好きじゃないと思って、支店長が手を置いてくるとパーンと払ったり、舌打ちしたりするんですが、福山さんは『何だと、あいつ』とか瞬発的にリアクションしてくださって。すごく助かっています。それは、福山さん自身の器が大きいことがベースになっていると思います。役柄の統率力とリンクして、僕としては今回、福山さんと片岡支店長が同一人物のような気持ちで演じています」と撮影エピソードを披露した。

 神木が大切にしている演技のテーマの1つが「臨機応援」。「キャラクターがそれぞれ濃い設定になっているので、いろいろと試す人が多いと思います。次はこうしてみよう、あれをやってみようという現場。チームワークもすごく良いので、全体的に楽しく臨機応援にやれている現場だと思います」と手応えを示している。

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2019年4月28日のニュース