「大家さんと僕」大ヒットの「カラテカ」矢部にスポット

[ 2019年4月12日 18:42 ]

MBSテレビ「OFLIFE」に出演の矢部太郎
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 MBSテレビ「OFLIFE」(火曜深夜1・59)の16日放送は「カラテカ矢部 漫画家」の後編。38歳で初めて描いたエッセイ漫画「大家さんと僕」が異例の大ヒットとなった漫才コンビ「カラテカ」の矢部太郎(41)にスポットを当てる。

 昨年4月から「週刊新潮」に第2期の連載を開始。「毎週、大家さんに読んでもらえると思って描き始めた」という。だが、連載が始まって4カ月経った8月に、モデルの大家さんが死去。矢部は「途中で目的を失った」そうだ。そんな矢部に連載を続けさせたのは「大家さんへの感謝の気持ち」だ。「大家さんが可愛らしくて、すてきだったというのを描きたくて…読む人がどう思うかは考えてなかったと思う」。1年間の連載は、今年3月に最終回を迎えた。

 締め切り前日、吉本興業・東京本部の一室で1人、下書きを見ながら、タブレットに向かって、連載の清書に取り組む矢部。大家さんへの思いを1コマ1コマに込め、真剣な表情。鋭いまなざしは芸人ではなく、芸術家を思わせる。人物と吹き出しのバランスにこだわり、何度も繰り返し描き直す。合間に取る食事はゼリー飲料か栄養補給食品。ほぼ休憩せず4時間かけて半分の2ページの清書を終えた。帰り道、大家さんが大好きだった伊勢丹の参考写真を撮って帰途についた。

 締め切り当日、残りの清書を自宅で完成した矢部は、最後の仕上げ作業にかかる。最終話は矢部が最後に大家さんをお見舞いに行った時のことがベース。「あれが最後だと思ってなかった」。大家さんと矢部が交わした最後の会話だ。最終話には、最後の最後まで矢部がこだわった1コマがあった…。

 後編では「大家さんと僕」の最終話に取り組む矢部に密着。連載の当初から矢部を応援する吉祥寺の書店店員との交流も交え、食事も忘れるほど連載に集中する矢部の漫画家としての顔と、連載に込めた思いに迫る。ナビゲーター・黒田博樹(44)は「周りに対しても自分に対しても謙虚で真面目な姿勢が印象に残った」と語る。

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2019年4月12日のニュース