たけし“ボケ倒し”爆笑祝辞&敬意のスピーチ「初めてお目にかかった時は震え上がりました」

[ 2019年4月11日 05:30 ]

天皇陛下の即位30年を祝う祭典「感謝の集い」で祝辞を読む映画監督の北野武
Photo By 共同

 天皇陛下の即位30年を祝う超党派の「奉祝国会議員連盟」(会長・伊吹文明元衆院議長)などが共催した祭典「感謝の集い」が10日、東京都千代田区隼町の国立劇場で開かれた。安倍晋三首相らの式辞に続いて、タレントで映画監督の北野武(72)が祝辞。両陛下に感謝の言葉を述べるとともにボケも連発。“たけしワールド”で会場の笑いを誘った。松任谷由実(65)らは祝賀コンサートを行った。

 ステージに満ちた厳かな空気も何のその。イニシャル「T」の紋付き袴(はかま)で登場したたけしの祝辞は、お辞儀した頭をマイクにぶつける“お約束”でスタート。「祝辞。衆議院…あ、こっちじゃない」と別の文書を読み上げ、さらに、紙を逆さにして読み上げるボケを重ねた。

 この日は天皇、皇后両陛下の結婚60周年の記念日。母親と共に見学したご成婚パレードを「母は、私の頭を押さえ“頭を下げろ。決して上げるんじゃない”とポコポコ殴りながら、罰が当たるぞと言いました」と振り返った。

 初めて宮中茶会に招かれた際の、両陛下との会話は「私の映画のことや(事故を起こした)体のことまで知っていたのだと驚き、不思議な感動に包まれました」と神妙に振り返った。だが、すぐに「両陛下がご覧になった映画が、不届き者を2人も出した『アウトレイジ』でないことを祈るばかり」とブラックジョークを交えた。

 不届き者2人とは、コカインを使用したとして麻薬取締法違反の罪で起訴されたピエール瀧被告(52)と、派遣型マッサージ店の女性従業員への強制性交罪で起訴された新井浩文被告(40)の両俳優を示唆したとみられる。2人は「アウトレイジ」シリーズに出演している。主催者によると「あれは、たけしさんのアドリブ」という。たけし側から事前に提出された原稿に“不届き者”のくだりはなかったという。

 また、宮中茶会で配られたボンボニエール(小箱)入りの金平糖は「我が家の家宝。訪ねてきた友人に1粒800円で売っております」とした。

 “ボケ倒し”ながらも、畏敬の念も伝わるスピーチだった。「初めてお目にかかった時は震え上がりました」と周囲に話していたほど敬っている。災害の続いた平成の日本で、被災地を訪問し続けた両陛下に感謝。「ずっと国民に寄り添っていただける、天皇、皇后両陛下のいらっしゃる日本という国に生を受けたことを幸せに思います」と締めくくった。

続きを表示

2019年4月11日のニュース